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檜山家の台所にて 2
夏休みのこと。
今日の昼食は白身魚のピカタ、まずは白身魚を食べやすい大きさに切るところからだ。
涼音は魚を切ろうと包丁を構える。
「涼音、包丁を使う時はにゃんにゃんの手よ」
そしてその隣にいた涼香が、涼音に話しかける。
既に涼音の左手は猫の手なのだが、一応反応を返す。
「にゃんにゃんてなんですか……」
「猫パンチにゃ」
ぽすん、と涼音の肩に猫パンチをお見舞する涼香。
「危ないんで邪魔しないで下さい」
しかし涼音に怒られてしまった。
「完成を待っているわね☆」
綺麗なウインクを涼音にする涼香であった。




