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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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225/930

ショッピングモールにて 3

 四人がやって来たのはショッピングモール。やはり困ったらここである。わざわざ遠くまで行かなくてもなんでもある。衣食住の全てが揃っている万能商業施設。


涼香(りょうか)にどんなプレゼント渡すの?」

「んー、土鍋ですかね?」

「一人鍋用?」

「それならわたしはガスコンロにするね」


 菜々美(ななみ)を放って、なにか訳の分からないことを話している三人。


「ちょっと待って、それはボケなの?」


 涼音(すずね)のボケとは思えない真剣な表情に、菜々美は慌てて待ったをかける。


 既に涼音は土鍋を持っており、ここねはガスコンロを大事そうに抱えている。


 ――これでいいのか。


 そんな菜々美の心配をよそに、いつの間にかどこかへ行っていたらしい若菜(わかな)が、朝顔の種と絵日記を持ってやって来た。


「菜々美は朝顔の種をプレゼントだね。私は絵日記にするから」

「観察日記やらそうとしてない⁉」

「はい、菜々美の分」

「えぇ……」


 とりあえず朝顔の種を受け取ってしまったが、本当にこれでいいのだろうか。

 百歩譲って、菜々美達はただの友達だし、ふざけたプレゼントでもなんでもいいのだが、涼音は本当に土鍋でいいのだろうか?


「涼音ちゃん、本当に土鍋買うつもりなの……?」


 ボケているのか確認のため、恐る恐る涼音に問いかける菜々美。頷かれたらもう止めはしない。


「すき焼き鍋の方がよかったですかね……?」

「……わかんない」


 表情が消える菜々美であった。

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