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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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220/928

檜山家にて

 どうでもいい話、水原(みずはら)家で使う食器は、殆ど全てがプラスチック製の物や、木製の物だ。


 理由は単純――涼香(りょうか)と涼香の父がよく落とすからだ。


 そのため涼香が陶磁器の食器を使う場面は、檜山(ひやま)家へ来ている時ぐらいだった。


「食器はあたしが片付けるんで、先輩は触らないでください」


 しかし檜山家もほぼ涼香の家であるため、プラスチック製食器の導入を検討している状態だった。


「気を使わなくてもいいのよ」

「あーもう! 触らないでください!」


 昼食を摂り終えた二人、涼香が自分の使った食器を台所へと持っていこうとするが、涼音(すずね)に全力で止められていた。


「どうして私に食器を触らせてくれないのかしら、私だって皿洗いぐらいできるわよ」

「知ってました? 食器って落としたら割れるんですよ」

「それぐらい知っているわよ」

「まあ調理実習とかたまにありますもんね……」

「そう、あれば私が小学生の頃――」

「はいはーい。無駄な回想はまた今度にしてくださーい」


 その隙に涼音は食器を全て台所へと持っていく。


 手際よく食器を洗い、水を切って乾燥機の中に入れておく。


「なんか……暇ですね」


 涼香の前に座った涼音が、ぐで〜っとテーブルに被さる。


 夏休みはまだ始まったばかり。宿題もまだ残っているのだが、如何せんやる気が出ない。


「いつも通りではないの」

「そーですねー」


 ため息交じりに返す涼音であった。

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