表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

214/928

水原家にて 2

 蝉すら鳴かない夏空の下、涼香(りょうか)が家に帰ってきたのは、十三時頃だった。


「ただ……いま……」


 ガチャンとドアが閉まると同時に、リビングから涼音(すずね)がひょっこり顔を出した。


「うわ、凄い汗」

「ごは……ん……」


 辛うじて両足で立っている涼香であったが、いつ崩れ落ちてもおかしくない状況だった。


 リビングから出てきた涼音は、涼香のリュックを受け取ると顔を顰める。


「お風呂にします? ご飯にします? それとも――」

「シャワーを浴びたいわ」

「ですよね」


 そう言うと涼香はズルズルと洗面所まで向かう。


 涼香の通った後には汗が線を引き、外の暑さを物語っていた。涼香を出迎えに玄関へ来ただけでも、じんわり汗が滲んでくる。


 涼音はこれ以上汗をかかない内に涼香の部屋に向かい、着替えを用意してくる。


 下着とジャージを持った涼音は、それから急いでリビングに向かって冷蔵庫から、水の入ったペットボトルを取り出した後洗面所へと向かう。


 洗面所の中に入ると、脱いだブラウスを指先で摘みながら洗濯機の中に入れていた涼香と目が合った。


「あら、一緒に入る?」

「入りません」


 涼音は涼香にペットボトルを手渡し、適当に空いている棚に着替えを置くと、洗面所から出て行くのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ