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涼香の部屋にて 18
ある日のこと。
「せんぱーい」
「なーにー?」
「ふくらはぎ揉んでくださーい」
「仕方ないわねー」
本を読んでいる涼香がそう了承すると、スマホで動画を見ていた涼音は、隣で座る涼香に足を乗せる。
涼香は本に栞を挟むと、膝の上に乗った涼音の脚ををぺしぺし叩く。
「気持ちいい?」
「揉んでくださーい」
「……うつ伏せになりなさい」
涼音は身をよじるとうつ伏せになる。涼香は涼音のふくらはぎを両手でぐにぐに揉んでいく。
「あー、流石先輩……。気持ちいいです……」
「それなら良かったわ」
しばらくの間、マッサージを続ける涼香であった。




