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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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200/928

テスト後にて 4

 その日の夜。一人帰って来た涼音(すずね)は、夕食を終えてからずっとベッドに突っ伏していた。


 冷房が効いていて汗はかかなくても、昼間の汗はまた流していないため、ベッドに突っ伏すのはどうかと思ったが、そんなことはどうでも良かった。


 別に学校で涼香(りょうか)に言われたことを気にしている訳では無い。結構頻繁に言われている気がするし。


 でも、今回の涼香の言い方は珍しかった。いつもなら適当に流すようなことも、あの言い方をされると適当に流すのが難しかったのだ。


 ……やっぱり結構気にしていた。


 クソデカため息。


 そんな涼音が、ベッドの上でのたうち回っていると、不意にドアをノックする音が聞こえた。


 返事をする前にドアがゆっくりと開く。


「無事に帰ったのね」

「ちゃんと車と自転車には気をつけましたから」


 涼音の部屋に入ってきた涼香が、後ろ手でドアを閉めてそう言う。


 そして涼香はベッドに腰を下ろし、突っ伏す涼音の手を握りしめて微笑む。


「少し、外の空気でも吸わない?」


 涼香もあの時のことで思うことがあったのか、それとも涼音のことを心配してか、優しく問いかける。


 そんな涼香の姿を見ると、さっきまで気にしていたことなんてどうでも良くなってきた。


 だから涼音は、手を握り返して、笑顔ではっきりと答える。


「暑いんで嫌です!」

「意地悪!」


 ちなみにこの後、いつも通り仲良くお風呂に入った二人であった。

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