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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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水原家の台所にて 2

 ある日のこと。


「バニラかチョコ、どっちがいい?」


 涼香(りょうか)は冷凍庫から取り出した棒付きアイスを涼音(すずね)の目の前で掲げる。


「どっちも食べます」


「暑さで脳が溶けてしまったのかしら? それでは私の分が無くなるではないの」


「え……⁉ 先輩も食べるんですか?」


 恐ろしいものを見たような表情をする涼音。


 涼香はアイスが溶けてしまわないよう冷凍庫にアイスを戻すと。涼音の両肩に手を置き、目を真正面から見据える。


「食べるに決まっているでしょう?」


 優しく、されど力強く。まるで幼い子供に言い聞かせるような声音だった。


「ちなみに私はチョコを食べたいわ」


 そう言うと涼香は冷凍庫からチョコアイスを取り出した。


 涼音は涼香越しに冷凍庫の中を覗き込む。箱に入ったバニラアイスとチョコアイスがあった。


「あたしもチョコアイスがいいです」


「同じ味だとバニラアイスが食べられないではないの⁉」


 恐ろしいものを見たような表情をする涼香。


「いや、結構アイス残ってましたよね? さっきからなに言ってるんですか? 暑さで脳が溶けちゃいました?」


 恐ろしいものを見たような表情を返す涼音。


 なんとも言えない空気が漂うのだった。

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