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百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


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休み時間の二年生の教室にて 2

 ある日の休み時間。涼音(すずね)は誰とも話さず、黙々とスマホで調べ物をしていた。


(夏 遊び場所 っと)


 簡単な言葉で検索をかけてみる。


 夏はできるだけ家から出ないようにしているのだが気にしない。少しぐらい外に出てもいいだろう。


 『夏休み人気スポット』とかいうサイトが表示される。涼音はとりあえずそのサイトに入る。


 そしてサイトに掲載されている場所を確認していく。


(やっぱり屋内だよねえ……。ていうかこの手のサイトって春夏秋冬同じ場所しか載ってないと思うんだけど気のせいかな?)


 夏だから屋内での遊び場所でいいのだが、夏しかできないようなものがある場所に行きたいのだ。


 涼音はスマホを伏せると、机にぐでーんと溶けてしまう。


 しかし夏しかできない屋内の施設というものが中々思いつかない。思いつかなければ調べようもない。


(とりあえず水族館でいいかな。先輩水族館好きだし)


 雑に結論を出した涼音は、残りの休み時間を溶けて過ごすのだった。

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