表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合の一幕 涼香と涼音の緩い日常  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

157/927

通学路にて 3

 ある日の通学中。


 シャワシャワと鳴く蝉と、容赦なく襲いかかる夏の気温に溶かされそうになりながら、涼香(りょうか)涼音(すずね)は学校へと向かう。


「……」


「……」


 あまりの暑さに二人は無言。さっさと学校に着きたかった。


 そんな二人が歩いていると、ぽたぽたと滴り落ちる汗とは異り、ベチャッという音と共になにか白いものが落ちてきた。


 幸いにも、落ちた場所は二人の少し前。涼香と涼音は足を止めて、二人揃って恐ろしいものを見たような表情を浮かべる。


 頭上を見上げると、そこには電線にとまる鳥達、つまりそういうことだった。


「涼音危ない」


「ふぁあ」


 暑さでおかしくなったのだろうか、唐突に涼香は涼音を抱えるようにしてその場から離れる。


 涼音も涼香の突然の行動に、気の抜けた声しか出すことができなかった。


「……」


「……」


 二人はなにか言いたげに見つめあった後、なにごとも無かったかのように電線の下を避けて歩き出すのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ