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オレの(空想!?)異世界転生日記!!  作者: 西住SDXDXDXDX
第六章 『ARENA OF DIFFERENT WORLD』〜アリーナ編〜
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第四十八話 『開戦』

 剣と剣がぶつかり合い弾ける。

 連合軍の叫び(魔法)、そして、主にローブを纏いし魔物達のしゃがれ声(魔法)が、この大草原を、まさに詠唱の世界(魔法陣)に変貌させる。

 地上で戦うもの達の上空では、飛行能力を持つ者達が空中を駆け、空気を切り裂く音を木霊させる。

 アリーナ入り口前は、ものの数分で完全なる戦場(天変地異)と化していた。


 しかし、双軍ともに、未だに倒れているものはいない。

 双軍の後方に設けられたいわゆる、回復役が無限に回復魔法を唱え続けている。


「ぐあぁ!」


 連合軍の一人が敵から腹パンをモロに喰らう。しかし━━、


「よっしゃー! 回復ナイスぅ」


 すぐさま癒しの魔法の光に身を包まれ、痛みや傷が一瞬で引いていく。

 それは、魔物の軍勢も同じこと。一太刀浴びれば回復魔法、回復魔法、回復魔法。


 まだほんの数分だが、戦争に等しい戦いだ。既に数百、数千の倒れる者が現れるのが普通だろう。

 なのに、連合軍にも、魔物の軍勢にも、寝転がっているものは皆無。

 むしろ、全員が笑っている。歓喜の雄叫びをあげている。


 そんな中。


「グオオオオオ!」


 魔物の軍勢の中から、赤い蒸気を纏いし親分が現れる。

 蟻のような姿だ。ヒト型の蟻。成人男性とさして変わらない程度の高さに、頭には触覚のようなものが二本。筋肉質な肉付き。そして、闇を食って生きてきたかと思わせるほどに、ドス黒い。


 ドヒュ。


 ライオンが飛び跳ねるような音を立てて、その一匹の蟻は、空高く舞い上がった。


「な、なんか飛んできてるぞ──?」


 一人の戦士が上空を見上げる。周りの者達も、釣られるように見上げた。


「蟻か? いや、ヒト?」


 今、正に自分のところへと降ってくるであろう黒い槍()をただ茫然と見上げる。

 その瞬間、槍は消えた。


 ドゴオオオン!


「「「ぐあああ!?」」」


 消えたと思った槍は、地面へと突きさり、その衝撃波で爆発を巻き起こし、辺り一帯の地面が枝分かれするように砕かれていき、まるでパズルのピースを一つくり抜かれたように、沈下した。


「ふん。中々手強そうな奴が来たな」


 オーガが蟻の前に立ちはだかった。


「ぐおおぉ」


 蟻の鋭い眼光が目の前の鬼人を凝視する。


 二人の周りの空間が悲鳴を鳴らしている。




 


 









 

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