第三十話
ひとまずデスオリを終えて現実世界へと士郎達は帰還をする。
「よし、これで大丈夫っと・・・・・・、魔石が少なくなってきたからエリス、また頼むわね」
セシリーは星の魔石を使い呪穴を消滅させる。
「朝飯前なのデス」
「そういや二人は知り合いなのか?」
「うん、実は私がこの世界に来たのは一年ほど前で、エリスとはこの町で知り合ったの」
「そうなのデス。ちなみに星の魔石はわたくしが生成しているのデスわよ。星から吸収した魔力を結晶化するのデス! この技術を習得するのは結構苦労しましたワ」
「ふふ、このようにエリスは謙虚で素直な子だから、皆これからもよろしくね」
「うむ、またデスオリを頼む。俺は野暮用を思い出したのでこれで失礼する」
オーガが去っていき、周りの者達も解散ムードになっていく。
「そうだった。オレも大事なようがあるんだった。美保、お前はこの人達に鍛え直してもらえばいい!」
「私の素質は家で白飯をたらふく食うことだから、そういうのは遠慮しとくよ」
「ふふ、愉快な人たちね。エリス、私たちも帰りましょう」
「それでは皆さん、サヨナラデス」
***
オレと美保が家に帰ると風見と真桜が先に帰っていた。
そして、その日の夜のことーー、
「うぅ、うぅ、あぁ、気持ちいいなー」
オレは溜まっていたものをようやく解放できる。巨乳ものの雑誌を見ながら右手をただひたすらに上下に揺らす。
「うぉおお、エロいなぁ」
ガチャ。
「・・・・・・」
「「「・・・・・・」」」
オレが一人えっちをしている最中にいきなりドアが開いた。ドアの先に居たのは金髪の女と幼女と寝惚けた顔をしたピンク頭の女だ。
「・・・・・・」
オレは女子三人と目を合わしながらしっかりと右手を上下に揺さぶっている。
「うぅ、うぅ、あ! あ・・・・・・」
女子三人がオレのことを空虚な目で見ているが、とりあえずオレは逝った。横にあったティッシュで後片付けもちゃんとする。
「どうした?」
ノックも無しにいきなりドアを開けるなんて相変わらず礼儀の無い奴らだと思いつつオレは何事もなく用件を聞いてみる。
「士郎がちゃんと夏休みの宿題をやっているか確認だ」
「我輩はこいつに殴り起こされたのじゃ」
「お腹すいたからカルボナーラ作らせてあげようと思って」
「そ、そうかーー。まぁ、今日は遅いからもう寝るわ。んじゃ、おやすみ」
その時からオレのあだ名は《ど変態魔神》となったのだったーー。
次回<五章>です。