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オレの(空想!?)異世界転生日記!!  作者: 西住SDXDXDXDX
第四章 『戸籍を取りに行きます』 〜公開お◯に逝!!〜
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第二十八話

 士郎はエルフに自己紹介と看病のお礼を済ませる。エルフは名前を≪セシリー≫だと名乗った。


「オーガ君、これを飲みなさい」


 美保はオーガにポーションを飲ませる。すると黒焦げになり白目をむいているオーガの傷がみるみる癒えていく。


「美保さん、あなたも参戦デスわよ」


「え、なにが?」


「<転生の素質>を高め合うのデスわよ」


「なにそれ?」


「な・・・・・・。ナレーターから何も聞いてないのデスか?」


「話の途中で寝ちゃってたからね。そしたら叩き起こされて『君、ちょっと転生してきて』って言われて放り出されたよ」


 神の代理と自称しているナレーターはかなりアバウト。


「それでは早速始めます。《呪空間(カース・ド・ローカス)》!」


 セシリーが唱える。すると、空間に歪みが生じ、穴が開く。早速穴に飛び込むと、禍々しい空が広がる長尾と酷似した町が広がっていた。


「うわ! スッゲー魔法だな」


「士郎さん、これは魔法ではありませんよ。これは呪いの一種です。空間そのものに呪いを与え、歪ませる。今私たちが立っているこの()()()()()()の中は風景だけはいつもと変わらない街ですが、全く別の代物です。いわば、異世界と言って良いでしょう。家をいくら壊そうとも現実世界にはなんの支障もありません。好きなだけ暴れることができるのです」



***



「うおおおおお!」


「食らいなさい、泣き虫オーガ!」


 回復したオーガとエリスが一戦交えている。士郎と美保はセシリーからエリスのことを聞かされる。


「『圧倒的強者(ザ・キング)』。これは、《神の代理(ナレーター)》が素晴らしい素質を秘めるたった一人の者に与える称号。あの子はーー、エリスはこの称号を与えられたのです」


「そんなもの与えて、ナレーターは一体何をしようってんだ?」


「わかりません。あくまで勘ですが、ただの暇つぶしかと」


「私暇だから帰っていい?」


「お前! しっかり素質を高めろよ!」


 呪いを与えられ歪んだ空間、<呪穴(カースホール)>に潜ろうとしているピンク頭を士郎は引っ張り出す。


「この町頭がおかしいのが増えてきたんだし、強くなれよ!」


「君には関係ないことじゃん」


「お前冷たすぎるだろ」


「頭のおかしいーー……」


「あ、別にセシリーさんのことじゃありませんよ!」


 士郎の発言に悲しみに暮れるセシリーが懐から何かを取り出した。


「やっぱり、私、私なんてええええええ!」


「「ひ、ひいいいい!」」


 セシリーは藁人形を地面に何度も何度も何度も何度も打ち付ける。


 やっぱりこの街は頭のおかしい奴らばっかりだーー。







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