表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/52

ハロルド視点

ラケルが食事に行くと行って出て行った。

淡々としていて本当につまらない女だ。

それなのに、いくら俺の気が引きたいからと言って、食事に誘われたと嘘をついてまで出て行くとは、いささか感心しない。


「ハロルド様ぁ、私お姉様のせいでショックを受けました。何か買って下さい。落ち込んでますのよ」


メイベルはまた、俺にプレゼントをねだってきた。

メイベルは可愛い。

こんなに俺を頼りにしてすり寄って来る。


「あぁ、また明日何か買いに行こう」

「嬉しいですわ」


しかし、毎日のようにメイベルはプレゼントを要求するな。

昨日も高いブレスレットを買ってやったばかりだ。

ラケルの嫉妬のせいでこんなに俺がメイベルにプレゼントをする事になるとは。

婚約破棄の時にラケルに慰謝料を請求するべきだったか。


近々、父上も領地から帰って来るし、婚約破棄と新しくメイベルと婚約したと正式に書面で交わしたことを伝えねばならん。


「メイベル、父上が近々領地から帰られる。そしたら、すぐに報告をしよう」

「まぁ、ハーヴィ伯爵様がですか。では、恥ずかしくないように、新しいドレスを作らなくてはいけませんね」

「そうだな。俺の婚約者として恥ずかしくないように着飾ってくれ」

「では、明日はドレスも買って下さるのですね。嬉しいですわ」


ん?何か一瞬引っかかったぞ。

俺が顔合わせのドレスを買うのか?


「…それは、メイベルの父上が準備するのでは?」

「買って下さらないのですか?お父様よりハロルド様の方がお金持ちなのに…」


メイベルは、涙目になって俺の胸にしがみつくようにもたれてきた。

メイベルを見下ろすと可愛い顔に胸の開いたドレスがよく似合っていた。

ちょっと動悸がしてきた。

それに、メイベルの父上のジェレマイア伯爵より、我がハーヴィ伯爵家の方が金持ちなのは事実だ。


「勿論買ってやるぞ、明日はドレスも仕立てよう」

「まぁ、嬉しい。さすがハロルド様です」


そして、またメイベルにプレゼントをすることになった。







執筆の励みになりますので、もしよろしければ広告下の【☆☆☆☆☆】の評価をよろしくお願いいたします!

これからも、どうぞよろしくお願いいたします!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ