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勉強タイム その2

午前一時店長の言う通り、午前のシフトを終えた店員の恵さんがまかないの軽食とサラダを持ってきて、それからこの部屋にある食材を集め料理を作ってくれて、その間美味しそうな匂いを我慢し、持ってきてくれた軽食を食べながら勉強を集中することができ、さらに一時間後に作ってきたかレーとまかないのカレーを持ってきてくれた




「はい、二人共カレー出来たよ」

「ありがとうございます!!!恵さん」

「やっとご飯かーーーーーお腹すいたな」

極度の空腹で俺と涼風さんは食事にありついた。

うまっ!!!!口がとろけそうだ。味もそうだがちゃんとスパイスがマッチして丁度いい辛さだから店のそれとは段違いだ。




「明日も貴方たちここで勉強するようだからたくさん作り置きしたからどんどん食べてね」

「はーーーーい」

言われるままに俺達はこのカレーを食べしばらく休憩し、恵さんと話をすることにしる。




「へーーーーー恵さんって、文学部の2年生なんですね。しかもその大学って偏差値が結構高くないですか?」

「しかもうちの高校の卒業生でも入るの難しいくらいの名門じゃん!!!すごいですね」

「そう、すごいかしら?確かに周囲は貴方たちみたいにすごく思われるけどただ普通に勉強をしたまでよ」

そう言うと恵さんは食器をすべて片付け、俺の教科書を手に取った。




「ふふ、どれ、今日はバイト午前だけだから、少しだけなら教えてあげるわよ」

「え?もうやるんですか・・・・」

「当たり前よ。こっちは店長に貴方を一日でも早くここに働かせたいらしいから、覚悟しておいてね」

うわぁ・・・・やる気マックスエリート大学生に完全に火をつけちゃったよ。これ今までよりしんどくなるぞ・・・



「じゃあ、頑張ってね!久東君!!!アタシはバイト関係ないから気長でやるねーーーー」

「勿論、涼風さん貴方も付き合って貰うわよ。だって同じクラス委員なのでしょ・・・」

「う・・・・・・はぁ、しょうがない・・・・でも少しでも疲れたら休みますよ」

「はいはい、では行くよ」

こうして俺は、名門女子大学生に勉強を教えられることになった。

勿論エリートだけあって、佐々波のノートと比べたらかなり正確で分かりやすい。だが・・・・・・その反面熱心過ぎて教えるので頭がいっぱいいっぱいでショート寸前・・・・・・

もう意識ないわ・・・・・




「もうダメだ・・・・・」

「あら、もう脱落?まだ勉強始まって一時間も経ってないわよ」

それだけ頑張ったなら十分でしょう・・・・

っていうかエリートは日々の勉強は短時間で広範囲で効率的にやるのか・・・・

流石底辺大学卒業の俺と比べたら次元が違う。まさに神だ。




「まったく・・・・それに比べて、涼風さんは頑張ってるよ。ほら、今私が考案した模擬テストをやってるんだけど、スラスラと進んでるわよ」

「え・・・・・マジ」

た・・・・・確かに涼風さんは出された英語の模擬テストを黙々とこなしているんだけど、よくよく見ればこの問題、小テストの範囲じゃなくね・・・・いやそれどころかこれまだ習ってないところだぞ。良くそれがわかるな。恵さんそれを理解してこれを作ったのか?






「うん、やっぱりこの子・・・勉強の素質はあるわ。っというか今まで自分の趣味で勉強を避けていたけど、やる気と法則さえ理解すれば、化けるかもしれないわね。この調子で、毎日やれば東大は確実だね・・・・・・・まぁそれでも数学は難しいけど」

恵さんから、その数学の模擬テストを見ると、国、英はいい結果に対し、数学だけはバツだらけだった。



「まぁ個人に苦手なものはあるのはしょうがないけどそれでもなんとか赤点は回避できるよ」

ははははははははは・・・・相変わらず面白いな涼風さんは・・・・

感服しました。






そしてその数分後恵さんは用事があるから帰り、いなくなったときは、改めて横になって休むことにした。




「ん~~~~~~疲れた・・・」

時計の針を見ると4時半か・・・・あれから随分と勉強してたのか。正直今日はもう勉強したくないな・・・・




「涼風さんも今日は切り上げたらどうかな」

「そうだね・・・・今日は結構頑張ったから、残りはギターを弾いてストレス発散するか・・・」

「ははっ・・・・ほどほどにね・・・」

ブルルルルルルルルルルル


「ん?メールだ」

相手は母さんからで内容は・・・

『祐輔今日は焼肉だから早く帰ってらっしゃい』

とマグロ丸と一緒に買ってきた肉を写メの画像が送られた。今日は焼肉か・・・・さっきカレーを食べたけど恵さんのスパルタ勉強でもうお腹がすいてきたな・・・・

どんだけ食べるんだよ俺。




「ん?どうしたの久東君。なんか用事があった?」

「え・・・・ちょっと家から、早く帰れって言われたけど・・・」

「じゃあ帰ったらいいじゃん。私ももうそろそろ帰るつもりだから」

そう言いながら涼風さんはすでに帰る準備をしていた。




「そっか、残念だな・・・でも涼風さん!!!もし・・・・良かったら今日俺んち焼肉だから一緒に来てくれない・・・・・・かな・・・・・なんちって・・・」

しまった。つい調子に乗って誘ってしまった。何やってんだ俺・・・




「ははっ焼肉か・・・・・それは美味しそうだね~~~だけど残念。こっちはクタクタだから帰るね。今度元気な時は誘ってね・・・また明日ね。グッバイ」

そう言うと涼風さんは後ろから手を振りながら先に帰った。

案の定断られてしまい。挽回できないまま今日のやりとりは終わった。

明日来てくれるかな・・・・・








「家族か・・・・・・・・・・・」



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