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告白の後日談

あの出来事の後、俺と涼風さんは何事もなく帰った。

念願の恋人同士になったのでこのままデート続行という手もあったのだが、先ほどのプールで彼女は、疲れているようなので諸事情を考えてここで別れることになった。

ちなみにまた明日にも会えないかと誘ったのだが、明日は久々に明日ヶ原達と遊ぶ予定があるようで、俺もよくよく思い出したら今日無理して休んだ分、店長から一日バイトするようにと言われたので再び会えるのは月曜日の学校のようだ。



名残惜しいがこれは仕方がないことなのでこの温かい気持ちを胸に秘めながら、俺は帰宅する。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その日の夕方、家に帰り、玄関に入るといつもより奇麗に掃除をされていた。

そういや、母さんが『今日久しぶりに大掃除するって言ってたな。

確かこの時、俺は、自分の部屋は自分でするから入るなよって母さんに強く釘を刺していたな。

けど、その忠告をしたのも関わらず、部屋に入ると先ほどの玄関のように俺の部屋はキチンと整理整頓されており、完全に俺の部屋に母さんが入った形跡があった。

それだけならいいが、問題はベッド下に隠していた秘蔵のエロアニメグッズやラノベ等は、すべて見つかり学習机に置かれていた。

普段の俺なら夕食を作ってる母さんに向けて怒鳴る勢いで飛び出すつもりなのだが、今はとてもそんな気にならない。

むしろ綺麗に掃除をしてくれたから感謝したいところだ。

それくらい今の俺は何事にもプラス思考だ。





「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「ニャ・・・・・ニャー」

「お・・・・・・・おい、祐輔どうした?今日は随分と機嫌がいいじゃないか?」

そしてしばらくすると、夕食ができたようで下に降りる。

いつも以上に美味しい母さんのお手製手料理を食べてる最中、なにやら家族一同が、妙なご機嫌な俺に対して心配そうな顔を向けていて恐る恐る声をかけてきた。

俺なにかオカシイかな?




「なにって・・・いつも通りだけですよ。お父様」

「お・・・・お父様!?ど・・・・どうしたんだお前?変なものでも食ったのか」

「ニャ・・・・ニャ」

「あーーーーーーーーーーーなるほど、確か、アンタ今日幼馴染の朱里ちゃんとデートって言ってたわよね。それでなにかいいことあったでしょ」

流石母さんだ。顔だけで俺が思ってることが分かるなんてとても勘がいい。





「その様子を見るに、まさか・・・・・付き合ったりとかしてないわよね」

「やだなぁ。なにを言ってるのですか?我が麗しいお母様。それはご想像にお任せしますわ」

「この様子じゃ、どうやら当たりだな。とっいうかお前浮かれすぎて口調が滅茶苦茶だぞ」

「浮かれて申し訳ないけどそのアホみたいな喋り方続けると晩御飯下げるよ・・・」

「・・・・・・・母さん意外と冷たいな・・・祐輔に彼女ができたのに」

「嬉しいけど、本人がここまで浮かれたら祝う気になれないわよ」

意外にも冷静な口調で調子に乗るのをやめた。

それで、母さん達の希望もあってか今日のデートを、包欠かさず話すことになった。

途中母さんから遅刻等にダメ出しとかあったけど、今まで見せなかったくらい喜んでたから満足してるだろう。



武勇伝を食事をしながら打ち明けた後、上機嫌だったので俺は、久々に母さんと共に食事を片付けることになった。

その途中なぜか、明日ヶ原のことを話題に出されて少し困った。

どうやら母さんは、明日ヶ原の方が俺と息あってると思っているので少しがっかりしていた。俺的には微塵に思えないけどな。



ん?明日ヶ原の事で思い出したけど、俺、涼風さんと付き合ったら、腹いせに暴力を受けそうな感じがして嫌な予感がするんだけど。

念の為涼風さんに学校の仲間に付き合ってることを打ち明けるのはほとぼりが冷めてからって言っておくか。




「祐輔もうこれでいいわよ。アンタは部屋に戻ってゆっくりしなよ」

「うん分かった」

「ニャーニャー」ゴロゴロ

「ん?マグロ丸なにをやってるんだ?」

久々に食事の片付けを終えた部屋に戻ろうとするとマグロ丸はなにやら丸状のおもちゃの箱を鈍い音を立て転がしながら遊んでるようだ。このお菓子箱どっかでみたような・・・・」




「あーーーーこれね。今日アンタの部屋の押し入れを掃除してたら見つけたのよ。覚えてないかもしれないけど、この箱、昔捨てようと思ったけどアンタが欲しいとうるさくて聞かなかったからおもちゃ箱にしてたわよ。安心して中身は見てないから」

「ふーーーんおもちゃ箱ね。マグロ丸ちょっといいか?」

「ニャー」

そういえば、これ昔使ってたな。中身が気になるのでマグロ丸に許可を得て、部屋に戻り中身をぶちまける。


するとビー玉やらビーズとか光物のガラス細工がふんだんに入っていた。

この時の俺、こういうの集めてたんだな。マジで覚えてないな。




「ん?」

そのビー玉の中から一枚の紙きれが紛れており、自然とそれに手を吸い付く。

広げると、子供時代を色褪せるかのように鉛筆で書きなぐったような汚い字が書かれていた。なんか書かれているな・・・・・これは・・・

『くゆほ』?なんだこの言葉?訳がわからんぞ。俺こんな言葉書いた覚えがない。



いや、よく見ろこれ、英語と数字な感じがなんとなく感じるんだけど、一瞬だがこの暗号のような文字にあるフレーズが脳裏に浮かんできた。




『C915』

それはあの時涼風さんと勉強デートをする時に彼女が言い残したおまじないと似ていた・・・・・・

これは偶然か?自然と嫌な汗が出てしまった。追求をしたいと思ったのだが、なんだか嫌な予感がしたので、この現実に背ける為にすぐに寝てしまった。





涼風朱里サイド




久東君と別れた後、アタシは、どこもよらずに部屋に戻った。

普段のアタシなら昨日、久東君が持ってきたギターを持って、バンドメンバーの家に泊まり込みで数日ぶりのセッションをするつもりだけどそんな気にならなかった。

そんなことよりも今日以上に幸せな日を体感したので、その思い出をなるべく保ちたいがため、数時間もベットの上で枕を抱きしめて、あの運命的なシーンを脳内で繰り返しながらにやけていた。

「------------------------」ニヤニヤ

「朱里さん?」

「あ!!!!ビックリした。急に開けないでよ。杉山さん」

気が付くと、目の前にはアタシの長年世話になったお手伝いさんの杉山さんがベッドの前で仁王立ちにしてたので反射的に後ろに飛んでしまった。

全く気付かなかった・・・・・・・

そういえば杉山さんの今日の仕事の日程は17時から21時までの半日出勤だったな。

今日勤務だってこと忘れてた。




「何度も呼びましたよ。けれど貴方反応なかったじゃないですか?随分とプールは楽しんでたのですね」

「あははははははははははははははははははははははそう?」

「しかもそれだけではなく、今回の場合妙ににやけてましたけどなにかあったのですか?あ・・・・・・もしかして旦那様に黙っていつものバンドメンバーと演奏とか?」

杉山さんには、異性の子ではなく同級生の女友達とプールに行くてことにしたんだった。

嘘偽りなく昨日遊びに来た男の子って言いたいけど、これを、パパの耳に入ったらややこしいもんな。なんせ前、久東君と出会った後のパパ、警戒してる風に久東君の事をいろいろ聞いてたからな。

下手したら彼との出会いも制限される可能性があるから黙っておくしかない。





「あはははははは、まっさかーーーーー自前のギターがないのにどうやって演奏すんのさ。それに今日、あのメンバーとはマジであってないから。なんなら電話してみる?」

久東君に渡されたあのギターは、今ベッド下に隠してるけどたぶんバレないだろう。

悟られないように無表情無表情





「・・・・・・・・・・・・・・」

「どうやら嘘はついてないようですね。私そろそろ帰りますので、夕食はいつも通りテーブル上に置いてますから食べてくださいね。お疲れ様です」

「バイバイ。杉山さん」

杉山さんは礼儀よく一礼した後下がっていった。そういやもう晩の9時で、瞬時にお腹が減り始めた。

アタシ時間をも気にせず、ずっとにやけてたのか・・・・・・・

恋は盲目って言うけどまさしくそれだな。





・・・・・・・・・・・・久東君、アタシが寝てる間にサラッと告白なんてに可愛かったな。

本当は、もっとしっかりした状態で告白の返事をしたかったけど、あの時は勢いで返事してしまったな。後悔してもしょうがないけどこれでいいよね。

だって、久東君がアタシに好意を持ってるずっと前から彼の事好きだったんだもん。

幻滅する時はあるけど、嫌いになったことは一度もないから・・・・・



まぁ少しがっかりなのは、彼自身が本当のアタシと出会ったことを思い出してない事かな?

あれだけヒントを与えてるのに、本当に鈍感なんだから・・・

まぁ、その時は恋人になって、付き合うときに是が非でも思い出されるしかないか?

だって、アタシと彼の物語は始まったばかりなんだから・・・・・・





「おっと、こうしてる場合じゃない。さて、飯だ飯だ。今日の晩御飯はなにかなーーーーーー♪」







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