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5.

完全にこの話は私の妄想によって作り上げられているので実際打ち合わせがどんなものかなんて知りません。


 翌日の担当さんとのファミレスでの打ち合わせ、なんていうかすごく濃かった。

 イラストレーターさんとの打ち合わせは担当を介して行われるそうで、指定させてもらった自分の好きなイラストレーターさんの誰が仕事を受けてくれるかは分からないが、自分の作品に挿絵がつくと言うだけで感動ものである。

 ちなみに担当の高橋さんは女性。

 まぁ、声でなんとなく分かっていたのだがいかにもOLな女性だった。

 打ち合わせにちょっと電車30分乗り継いでこないといけないのはちょっとつらいけど、夢の印税生活が俺を待っている。

 ……そこまで売れないと思うけど。

 それに昔、コミケに行くために4時間バスと電車を使った俺の敵ではない。

 一区切り話が終わるまでにかかった時間は5時間ほど。

 朝の8時から始まり、ノンストップで現在三時。

「あ、そろそろ昼食取りましょうか」

「そうですね」

 さすがに腹が減ってくるのは仕方がない時間だと思う。

 俺は軽めの軽食、担当さんも軽い食事を注文。

「いやー、それにしても驚いちゃいましたよ。現役高校生がこんなに良い作品と書いてしまうなんて。特にバトルシーンなんて圧巻ですね!ちょっと誤字がありますけど」

「ありがとうございます。一応、父が作家なのでその作品に影響されているんだと思います」

 目上の人には敬語。

 これ大事。

 敬語だったら男だろうが女だろうが同じ口調になるから楽である。

「親子そろって作家ですか~いいですね~」

「厳しい父ですけどね」

 武術家で作家。

 何と言うかある意味、経験をしっかりと生かしたいい仕事だとは思う。

「それはそうと、先生メイクとかってしてます?」

「コミケでコスする時はそれなりに」

 いくら男でもコミケみたいな所ではメイクぐらいする。

 コスプレはいかになりきるかだし。

 まぁ、そのキャラの気分になるとか、客引きとかの目的で行うサークルもあったりするけど。

 アレ、もしかして有名になれば俺の作品の同人書かれたりするのかな……無いとは思うけど。

「では、今はしていないと?」

「はい、年に2、3回くらいしかしませんよ」

 向かい側の席に座っている高橋さんの手が伸びてきて、

「ひゃうっ!?」

「……これが若さと言うものなのかしら」

 急に頬を触られるものだから変な声が出てしまった。

「ホント、もっちもち、髪も長いのに枝毛なさそうだし」          

「そう言われても…」

「で。顔のパーツはやや目つきが冷たそうな印象を与えてても先輩キャラとしては十分需要はありそうな気もするし、身長は?」

「165です」

 何故か素直に答えてしまう。

 眼力が怖い。

 先ほどから俺の評価は高めだが、高橋さんも十分高い。

 お姉さんの色気プンプンである。

「……スタイル良いわね、本当に」

「はぁ、そう言うことあんま興味ないんですけどね」

「何か!?余裕なのか!これが勝者の余裕と言うものなのか!?」

「声デカいですよ、高橋さん」

 何故か高橋さんが急に発狂し始めた。

「さっきまでも会話聞いていても、とってもいい子ちゃんだし、さりげない気遣いも披露するわで敵は無しか!?お前、きっと家事万能なんだろ!?」

 ……怖い、何か非常に怖い。

「ほれほれ、言ってみろy「他のお客様のご迷惑となりますのでもう少し会話を抑えてください」あ、はい」

 グッジョブです、店員さん!

「では、ご注文の品の――――」

 エアブレイカ―店員による仲裁が入り、無事昼食にありつけるのであった。   

 

*その後、高橋さんに色々とお店を連れまわされました。


 

 マンションへ帰宅の際の兄のリアクション。


「兄貴ただいま」

「お帰り、僕の天s――――本当に天使になっている…だと!?」

 ゴンッ!ゴンッ!

 頭を壁に強打。

「夢だ夢だ夢だぁ!僕といるとき以外に詩音がこんなに可愛い格好でお出かけするなんて!男か、男なのか!お兄ちゃん不純異性交遊なんて認めませんからね!」

「(めんどくせぇ)」

「何も言わないってことはそうなんだな詩音っ~!」

    


 本当に、主人公とイチャloveしそうなキャラが兄しか出て来ていませんが、その兄とそう言う関係になる可能性は薄いです。


 ……次回こそ主人公と同い年くらいの男子を出さないと、精神的BLの意味がぁ!


 ちなみにこの後の主人公兄は、ボコボコにされすごく幸せそうな顔をしたそうです。

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