1.
始めまして。
TS作品とか結構好きな人種の人間です。
誤字脱字が多くなって居るかもしれませんが、見かけた場合は指摘して頂けると嬉しいです。
「椎名ぁ!今日こそテメエをぶっ潰す!」
「はぁ」
始まりは何だっただろうか。
中学校の入学式でこのややくすんだ金髪が目立って先輩に絡まれたことだろうか。
ただ殴られるのも癪なので一発殴ったら気絶して、その後お礼参りの悪循環。
今やこの町の不良には俺を倒すことが一種のステータスみたいな扱いになりつつある。
どうにかしてくれよ警察。
…こっちは大人しく部屋に籠ってネトゲに精を出したいんだよ。
親父はその筋じゃ有名な武道家でよく警察のお偉いさんとかが稽古に来たりする程の大物と言うのにパッと見眼つきの悪いやーさん。
で、その親父にストーカー被害から救ってもらってすっかり、ほの字になってしまったお袋は元トップアイドル。
で、どっちかと言うとお袋似の兄貴は企業の社長。
そんな中生まれたのが次男の俺。
のびのびと育つものの周りからは常に恐怖の対象のボッチ。
頭も運動神経もそれなりに良いはずなのだが、モテず初めて恋をしたあの子にはビビッて失神されて舞う始末。
なんつうかちょっと恵まれてない俺は常日頃から喧嘩に巻き込まれる。
最近一番最後に戦ったのは北関東を取りまとめる族のトップだっただろうか。
まぁ、何とか潰して数人少年院入りになって、その他は真向に生きるようにと説教を述べてやった。
この見た目の性もあって、首をすごい勢いで縦に振っていたな…。
そんなこんなで濃い人生を送ってきた俺はついにこのケンカ地獄から抜け出すことが出来そうなのである。
3つ離れた県への引っ越し。
兄貴が仕事の関係で一時的に引っ越すと言うのでそれに便乗して俺もついていくことにした。
高校もそっちの学校を受験した。
入学試験を受けるために数か月前から俺はそっちに住まないといけなかったけどさ。
自分の周辺にいた不良グループは善の満ちたちょっとゴッツイボランティア集団に代わり、老人ホームでの一発芸を極めるまでになった。
取りあえず俺が居なくても良いだろう。
……俺、そんな大物でもないんだけど。
幸い自宅バレはしてないのでおそらく両親も平気なはず。
……親父が健全な限りおそらくそう言ったことはないと思うが。
そんなこんなで、心機一転新しい地で俺はのびのびとオタクライフを過ごすことにした。
前住んでたところから東京へ近くなったのが一番うれしい。
コミケに行くまでの電車賃が結構浮くからより多くの物が買える。
と、このように実をいうと俺は結構なヲタらしい。
この悪い眼つきとくすんだ金髪もコスプレの前では残念系主人公にコスしやすいのでそう言った意味ではこの格好は気に入っている。
まぁ、従姉弟が出版社に勤めてて、そのラノベを読んだのが道は踏み間違えたきっかけと言っておこう。
無事高校も合格し、兄貴に入学祝にネトゲをするためだけに組んだとしか思えないハイスペックなpcの材料費をもらい、やたらハイテンションだったのもつかの間。
朝起きてたら、女になってた。