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下ネタの会  作者: 寺子屋 佐助
第二章 研修(下ネタインターンシップ)編
21/26

第21話 千代池 照のモテ講座(1)

今回あんまり女性の方は読まない方がいいかもしれませんね。(一応女子禁制の会ですけど、一応ね。大事なことなので二回言いましたよ)

と、いうことで男女関係の話が苦手な方は読むのをやめましょう。


さぁ、女子にモテたい男子達よ。千代池流モテ講座でせいこうを掴み取るのだ!!!

「それじゃあ、皆はじめようか」


 会員達が腹を飲み物やご飯で満たし、高橋がトマトすっぱいカレーを食べ終えた後、おもむろに脚を組んだ千代池先輩の合図を境に全員の顔つきが変わった。

 それまでふざけて、誰かがトイレに行くたびに飲み物に胡椒とかを入れていた会員達が一斉に各自のカバンから筆箱を取り出す。

 更に、カバンの中からジャ○ニカ学習帳のじゆうちょうを取り出した会員の方々は付箋の入ったページをパラパラっとめくると、メモを取る準備をした。

 お前ら小学生か!、とツッコミそうになったが、サトシ君に至ってはあらかじめシンジ君に言われて用意していたのか、ポケ○ンの学習帳をテーブルの上に広げている。


「ほら、多田君も何か書くもの出して」

「はぁー。分かりました」


 救いの余地が無いな、と諦めて溜息をつきながらカバンからドラ○もんの学習帳を引っ張りだす。子供っぽい服装とピッタリだぞ、とものすごくウザい顔で野次る半田先輩の水にレモネードに入っていたレモンの種を入れて軽く嫌がらせをすると、千代池先輩が小さく咳払いをしながら全員の視線を集めた。


「じゃあ早速だけど、皆は前回の復習でモテるテーブルマナーのおさらいをしていてくれ。実践を兼ねて二人一組になって細かくコメントをするように。サトシ君と多田君は初めてだから皆とは別のメニューだ、いいね?」


 南の国のサトウキビから作られた黒糖のように甘いボイスでテキパキと指示を出しながらペアのチェックをする千代池先輩。

 会員の皆さんはそれぞれ、


「今日もいい天気だね!」


 と、雲が立ち込め灰色に染まった空を見上げて世間話をはじめながら貴族社会に見られるような作法でグラスを傾けていた。


「いや、雨降りそうですけど⁈」


 これはツッコミを入れなければいけないという使命感に駆られた俺の身体は条件反射的にツッコミを入れると、会員達は普段の下品な笑いとは似てもつかない上品な微笑みで躱した。悔しいが、仮にモナリザコンテストがあれば入賞は間違いないだろう。


「ヒデ〜。集中、集中」

「あー、ごめん、ごめん」


 サトシ君に論されたことで、復活した俺はとりあえず会員の方達を意識の外に追い出す。改めてノートを開いて前を向くと、千代池先輩が怖いくらい真剣な表情を作って俺達のことを待っていた。


「これから君たちに伝えるモテ講座は非常に強力なものだ。それゆえにまず聞きたい。君たちが目指す理想はなんだ?」


 最初の質問が予想外に哲学過ぎて答えあぐねる。それ以上に、強力なモテ講座とは一体?、と聞きたくなったが、ふざけて聞いている訳ではないことは千代池先輩の何人もの女性を落とせそうな目を見れば分かるので口を結んだ。


「僕は正直モテなくていいです。ゲーム出来れば」


 俺が暫し熟考する間、サトシ君はさも答えが決まっていたかのようにスッと返した。高橋あたりが、


「千代池先輩のモテ講座を断る、だ、と……?」


 と、驚いて目を点にしているが、どうやらサトシ君に関してはかなり本気らしい。その証拠に、直視すると男でも惚れてしまいそうな先輩を真摯にじっと見返している。

 千代池先輩は根気負けたのか、全くブレそうにないサトシ君からふっ、と目を逸らすと、そのまま静かにハニカミながらじっくり炒めたニンジンのように優しく、甘い声を発した。


「そこまでハッキリと女性にモテなくていいと言われたのは初めてだよ。じゃあ、サトシ君には将来合コンで使えるゲームを教えておこうか」


 カバンからファイルに入った資料を取り出し、サトシ君に渡す千代池先輩。


「今日は資料を読んで、次回から試してみてもいいし、なんなら今他の会員の中から数人呼んで試してみてもいい」


 千代池先輩の進言に従って、サードチルドレンを巻き込んだサトシ君は、1ニョッキ!、と楽しげにゲームを開始していた。

 僅かの間、サトシ君を観察する。無邪気に勝ち負けを楽しむ彼は見ていて少し眩しかった。


「ある意味彼が一番純粋なのかもしれないね」

「そうですね」


 千代池先輩も似たようなことを感じていたのだろう。まるで我が子を見るように優しい瞳でサトシ君を見ていた千代池先輩は、一度笑みを浮かべると、また表情を引き締めて俺に向き直った。


「さて。多田君はどうするんだい?」


 まるで君に答えられるのかい?、と問いかけるように静かに見つめてくる千代池先輩。フッと笑う千代池先輩は案外この状況を楽しんでいるのかもしれない。


「女性にどうモテればいいのか、とか実際のところ僕には良く分かりません」


 千代池先輩は俺の答えに心底残念そうに目を伏せている。何処か諦めたように息を吐いた先輩は、またサトシ君の時と同じような笑みを浮かべると、淡々と口を開いた。


「そっか。じゃあ君も…」

「ですが」


 だが、俺の答えはここで終わりではない。

 そんな事を考えながら思考を整理した俺は、逆に挑発するようにニヤリと笑った。


「まぁ、だから僕はどう女性にモテたいか、とか、どう口説くのか、とかそういうのではなく、【女性にモテるとは一体どういうことなのか?】を知りたいです」


 俺の言葉で若干見直されたのか、先輩の目に小さな輝きが戻る。やがて、好奇心に満ちた顔で俺を見つめた先輩は再度確認を取るように目を細めた。


「ふーん。普通の人は彼女に困らないように、とか努力しなくてもモテられるように、みたいな理想を抱くけど君はいいの?」

「はい。それでお願いします」


 そうかそうか、と満足気にニンマリと頬を緩める先輩に内心、断られなくてよかった、と安堵する。

 だがしかし、そう安堵出来たのもたったの束の間。千代池先輩は普段の王子様風とは違ったワイルドな雰囲気を醸し出しながら不敵に笑うと、チェリーコークのような甘い声で最初のレッスンの内容を口にした。


「Lesson1、悪女が求める理想の男の条件」


 いつの間にか高橋や服部が俺と先輩の周りに集まってきている。

 何が起こるのかとドキドキしながら告げられた内容は、少なくとも俺にとっては天地がひっくり返るのではないかと思うくらい衝撃的なものだった。


 ◇◇◇


「なんで普通の女性じゃなくて悪女なんですか?」


 開始早々、服部が質問をする。

 普段から講義を受けているはずであろう服部がわざわざ質問していることに疑問を感じていたが、先輩の次の返答でなんとなく察しがついた。


「それは悪女が必ずしも君にとって悪女じゃないからだよ、服部君。僕がいう悪女っていうのは文字通り男を二人三人と平気で侍らせることが出来る、よく言えば英雄色を好む女性の事だよ。ヤ○マン好きな君には関係ない事だろ?」

「アーナルほど」


 ヤ○マンってヤッターマンの事かな?まぁ、ヤッターマン二号みたいなのがタイプなら確かにドロンジョみたいな二人の子分を侍らせた悪女は受け付けないよな。

 と、一人で勝手に納得しながら服部の意味深な返答に妙な寒気を抱く。

 まぁ、考えても無駄か、と思った俺は悪女は英雄色を好む、とノートに書いていると、千代池先輩が含みのある笑みを浮かべながら俺達に告げた。


「浮気をした事がある女性に、なんで二股三股するんですか?って聞くと、大抵の場合男性の方から無理矢理されてズルズルと引きずってしまった受け身のパターンと今の相手じゃ物足りなかったから、っていう二通りの答えが返ってくるんだ。前者はまぁ、今回は忘れるとして、君たちには後者の発言に注目してもらいたいんだけど、このタイプの女性がいう物足りないってなんだと思う?」


 女性週刊誌に載っていそうな議題に一瞬面食らう。その後、普通に愛情とかお金かな、と考えていたら服部や高橋が思いついたことを口にしていた。


「相手が女性を求めるよくぼうの量が足りないとか?」


 あー、まぁ確かにこいつ自分のこと必要にしてんの?、って思わせたら情は離れてくかもしれないな。


「女性が相手に求めるふうぼうのレベルが足りないとか?」


 悪女って確かに面食いで金持ち好きな感じはするな。勝手なイメージだけど。


「女性が求める相手のにくぼうの長さが足りな、ボフっ!!」


 途中で乱入してきた半田先輩が店内でまたいつもの悪ふざけを始めたので、俺や他のメンバーはいつも通りに殴って先輩を気絶させることにした。


「まぁ、いっか。さっきの話に戻るけど、悪女っていうのは普通の女性よりも遥かに現実を見てるからか、欲求が生々しい。でも、逆に言えば本能的に一番女性らしいのは彼女らで、彼女達が男性に求めるものはどの女性にも当てはまる欲求なんだ」


 気を取り直した千代池先輩が更に説明を加える。

 多分先輩が言いたいことは、悪女が描く理想の男性像は大体の女性にも通用するってことだろう。

 まぁ、そういう意味なら確かに男性に対して妥協できる、男性にとって都合のいい女性よりかは、完璧な男性をストイックに求める悪女の意見の方が参考にはなると思う。

 思い描いた悪い女性像に棘を感じたが、これも勉強の為だ、と割り切った俺はメモを取った後に一つ頷くと、先輩はゆっくりと五本の指を開いて話を続けた。


「実は彼女達の抱く理想の男性像には五つのタイプがあるんだ」


 高橋と服部がエサを待つ犬のように目を爛々と輝かせながら先輩を見つめる。千代池先輩は親指をこれまたゆっくりと畳むと、カバンの中から極秘と書かれたあるファイルをテーブルの上に置きながら一つ目の条件を語りだした。

なんか千代池先輩怖い。本当の千代池先輩はとても優しいのですが、女子のことになるととても真剣になるのです!!、と言い訳しておこう。

次回はきっといつもの彼に戻っているはず。遠い目


俺はヤ○マンが好きだ!! by 服部(はっとり) 槍満(やりみつ)

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