一つの恐怖と一つの悩みを抱えた俺
思いついたのをそのまままるで暴走するかの如く書きました。楽しんでくれると、幸いです
俺の名前は武中涼。阿太空高校二年。自分で言うのもなんだが成績優秀運動神経抜群。おまけに美形だ。もう俺にかかれば怖いモノ無し……のはずなのだ! 一見そうなのだ! だが俺には一つだけ嫌い……て言うより恐怖がある。……お化け? そんなんじゃないに決まってるじゃないか。この今の俺の格好を見ろ! 制服にサングラスをつけてんだぞ? あ、因みにサングラスは特注で前が見えない様になってるぜ。本当ならこれに耳栓をしたいくらいなんだぞ? まあ授業が聞こえないから仕方なしにしてないが……。そう、俺の天敵は日常によく居る……
「武中君」
「うわぎゃあぎゃ!!!!」
喋りかけないで下さい!! 奇声をあげちゃったじゃないか!!
そう、俺の天敵は女だ。いや、けしてホモではないぞ。健全な男子高校生だからな。けしてホモではないからな!! ……え?何故女が怖いのかって?それはだな……俺がまだ幼かった頃……いろいろあったのさ……あぁ、今思い出しても涙が出てくる……よく生きてたな、俺!! まあそんなこんなで俺は女恐怖症なんだ。今も全身鳥肌だらけ。反射的に頭を抱えて地震の如く震えてます。
「そ 「あぎゃーーーーー!!!」
すまない……君には恨みはないが言葉を遮らせてもらう。
「なになに?どうしたの?またいつもの?」
前の席の男子が助け船を出してくれた。
おぉ! 我が助け船よ! 君は今は俺の英雄だ!
「またいつものだってよ」
「頼むから断ってこい」
震えた声で言う俺。我ながら情けない。
「ん〜いいけど……」
ちょ、お前まさか
「断ったら俺と付き合って?」
まさかキターーーーー!!!
「おいテメー!!!」
ガタッと荒々しく立つ音がする。
「抜け駆けか!?」
「抜け駆け違うよ。早い者勝ちってやつ?」
「ふざけんじゃねーーー!!!!」
それはこっちのセリフだーーーーー!!!!
なぜ!? ナゼ!? 何故!? NAZE!? 何故俺の周りにはホモが集まるんだーーー!!!! 思えば小学生高学年、初めて男子に告られたあの夏からだった……あの頃から、続々と男子から告られ続けた。今ではこのクラスの八割は俺の虜だ。嬉しくねー!!
「ちょっと待ちなさいよ!!」
今度は女子キターーーーー!!!
頼むから小声で叫んで……
「涼君は男子には興味ないんでしょ!! なら男子は引き下がりなさい!!」
『そーよそーよ!!!』
女子全員立ち上がり男子に反抗。
ホントに小声にしてください。
「んだと! こいつは女恐怖症なんだぞ! 女子と居る方が可哀想だ!!!」
『そーだそーだ!!!』
男子も負けじと声を張り上げる。
お前らも黙れ。
「これからあたし達女子と涼君とでそのトラウマを改善していくんだから!! ね? 涼君?」
俺にふらないで。
「俺達と一緒に居た方が気軽で楽しいよなよな!! 涼!!」
ただの友達関係ならね。
「男子はムサイのよ!! やっぱ涼君には華を持たせなきゃ!!」
そろそろ……
「お前らが華だって!? 笑わせるな!!」
黙って……
「なんですってーー!!! 良いわ!! 涼君に決めてもらいましょう!!!」
くれ…
「ああ良いぜ!!!望むところだ!!」
ない……
『涼(君)!!!どっちが(バタ)』
ひい婆ちゃん……ひい爺ちゃん……俺も貴方達の後を追います。
『涼(君)!!!!!!』
俺には一つの恐怖と一つの悩みがある。それは女と…男だ。
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