スライム侍(18)
「貴様! カント育ちか!魔境で過ごしてきたから大胆不敵な行動が取れる!」
グレーターダイカンが合点のいった表情をした!
「グレーターダイカン! 覚悟するでござるよ!」
「ククククク……覚悟するのは貴様の方だ!」
グレーターダイカンは懐からタネガシマ・リボルバーを取り出した!
「下手に動くとこのタネガシマ・リボルバーがシェリアを撃ち抜くぞ!それでもいいのか!」
静かにタネガシマ・リボルバーをシェリアに向けて構えるグレーターダイカン!
「卑怯者!」
人質を取られて迂闊に動けないスライム侍!
スライム侍はグレーターダイカンを非難する!
「どんな強気な者が現れてもタネガシマ・リボルバーを見せれば萎縮する!タネガシマ・リボルバーこそグレーター・ダイカンの力の源泉なのさ!」
勝ち誇るグレーターダイカン!
「待て!」
そこに凛とした声が響き渡った!
全員が振り向くと入り口には身なりの良い侍が立っていた。
「コノエ・カズサの御用改だ! グレーターダイカンよ覚悟しろ!」
「御用改だと!?」
突然に現れたカズサにグレーターダイカンは驚いた!
「グレーターダイカン! クサハラ村に赴任予定だったはずのグレーターダイカンを殺害してなりすましてクサハラ村に暴政を仕掛けた罪は明白だぞ!」
「……そこまでご存じだとは知らなかった。しかし、俺の手にはタネガシマ・リボルバーがあるぞ!」
そこにどこからともなく手裏剣が飛んできた!
グレーターダイカンはタネガシマ・リボルバーを取り落とした!
「手裏剣! 何者だ!」
次の瞬間!何者かが壁を乗り越えてやってきた!
「あなたはカスミ殿!」
何者かの正体は魔法屋のカスミだった!