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スライム侍(15)


 スライム侍はグレーターダイカンの屋敷の探索を再開していた。

「……ここでは人目が多すぎるでござるな」

 スニーキングしながら人気のない場所を探すスライム侍。しかし、グレーターダイカンの兵の警備が多かった。

「ならば天井裏に潜るしかないでござるな」

 スライム侍は密かに壁を登り天井裏に潜り込んだ!

「ここでなら比較的安全に調べられるでござるよ」

 コソコソと天井裏を動き回るスライム侍。

 そっと天井の板をずらして様子を覗き込むと、そこにはグレーターダイカンの姿があった。

「ククククク……もうすぐ我が配下がクサハラ寺院のシェリアを連行してくる。前々から反抗的な態度を取っていたが、まさか旅人を匿っていたとはな」

「大変でござる! シェリア殿がグレーターダイカンの魔の手に!」

 スライム侍に電流がはしった!

「ミラー・オブ・アマテラス探索どころではないでござる!」

 スライム侍は急いでグレーターダイカンの屋敷から離脱した!


◆◆◆◆◆


 脱兎の如く飛び出したスライム侍がたどり着いたのはベニヤの屋敷!

「……スライムがそんな血相を変えてどうしたのだ」

「クサハラ寺院のシェリア殿がグレーターダイカンの兵に捕まったらしいでござる」

「それは一大事だ!」

「どうやら拙者がクサハラ寺院に向かうのを目撃された様子だったでござる」

「これはいけない!」

 緊急事態に驚愕するベニヤ!

「早速グレーターダイカンの屋敷へ向かいましょう」

 そこにベニヤの屋敷の使用人が飛び込んできた!

「旦那様! 大変です!」

「どうした!」

「グレーターダイカンの兵が!」

 スライム侍とベニヤが外の様子を見るとグレーターダイカンの兵が屋敷を取り囲んでいた!

「ケヒャヒャヒャ!屋敷から逃げ出す何者かの影を追跡していたらベニヤの屋敷にたどり着いたぞ! クサハラ寺院とベニヤはつながっていたんだ!」

 不敵に笑うグレーターダイカンの兵!

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