表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/22

スライム侍(10)


「スライムがグレーターダイカンの屋敷に忍び込むのですか? 無謀ですよ」

 シェリアは怪訝な表情をした。

「……拙者はこれでも武士のはしくれでござる。困っている人を見て見ぬふりをするのは性分ではないでこざるよ」

 スライム侍は胸を張る。

「スライムがそれを成し遂げたいと願うなら止めませんがグレーターダイカンの屋敷は危険です」

 シェリアは懐から護符のようなものを取り出した。

「これはタリスマン・オフダです。強い身の危険を感じた時にこれを使うのです。潜入の大きな助けになるでしょう」

「かたじけないでござる……心配てしくれるだけではなくこのようなマジックアイテムを授けてくれるとは」

 スライム侍はシェリアに感謝した。

「スライムよ……ご武運を祈ります」

「ミラー・オブ・アマテラスを探し出してみせるでござる」

 シェリアの祈りのもとスライム侍はグレーターダイカンの屋敷に旅立って行った!


◆◆◆◆◆


 同じ頃、カスミは魔法屋の店舗に戻り、店番をしていた。

「スライムちゃんはどこに行ったのかな?」

 カスミはスライム侍の行方を気にしていた。恐らくスライム侍はそう遠くには行っていないはずだ。しかし、スライム侍の瞳には強い意志を感じられた。不退転という強い意志だ。

 その時、店舗の電話が鳴り響いた。カスミは受話器を取った。

 受話器越しの声を聞いたカスミは真面目な表情になった。


◆◆◆◆◆


 グレーターダイカンの屋敷ではグレーターダイカンが部下の報告を聞いていた。

「1人の兵隊がクサハラ寺院の方向に向かって歩いていただと!?」

「はい、我々はあらかじめセクションを決めて旅人を探していましたが、勝手に行動している兵隊がいるようです」

 部下の報告を聞いていたグレーターダイカンは不意に笑い出した!

「グレーターダイカン様……どうしたのですか?」

「ククククク……もしかしたら我々は旅人に関する尻尾を掴んだのかもしれぬ!」

 グレーターダイカンの表情は強い愉悦の色を帯びていた!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ