表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界の君を探す旅  作者: 御城こんぺい
プロローグ 編
2/9

第二話 門出

注・本作は、残酷な表現が含まれています。15才以下の方は閲覧を控えることを推奨します

生々しい事故があった俺。ふと目が覚める。

(あれっ…真っ暗だ…)

体を動かしてみる。気持ちいい。

これが天国なのかな…

そう思ったが、どうやら体は布のようなものにくるまれているみたいだ。

声を出してみる。

「ア…」

声は出せるな。

俺はまだ生きているらしい。

「レンドー」

「レンドー起きてるか?」

「今日から学校だぞ」

誰かの声がする。レンドって名前か?

そんな名前の人聞いたこと無いぞ。

「開けるぞ」

俺はくるまっていた毛布を脱いで起きた。

「おっ、おはようレンド。」

…?誰だこのおじさんは?赤い髪だ。

漫画の中でしか見たことがないような、綺麗な赤髪に、ケープを羽織っている。

RPGゲームの冒険者のような姿だ。

優しい声だ。父さんより身なりはカッコイイ。20代~30代ほどだろうか。

「さあ、今日からベネドフ魔法学院だぞ。たくさん友達ができるといいな。」

ふと気がついた。俺の体は縮んでいる。この手の大きさからすると、多分小学校高学年くらいか?

「魔法学…院?」

「そうだ。何寝ぼけてる。さっさとご飯食べろ。」


「うああああ…おいしそう…」

すごくおいしそうなパンだ。嗅覚はある。味覚もある。やっぱり生きている。


俺は、食事中に色々考えた。

この世界は、おそらく自分の世界とは別の世界だ。いわゆる、異世界。

なぜそういえるかというと、窓からみた外が明らかに地球じゃない。

現実世界ではない、ということがわかる。

そして、俺はこの世界に異世界転生を果たした。

漫画の中だけだと思ってた…まさか本当にこうなるとは。

さっき俺を起こしに来たおじさんは、おそらく俺の新しい父…ということになる。

「おっそういえばお前のステータスってまだ見たこと無かったな。」

「マートン」とおそらく俺の新しい母…ローティさんが呼んでいた。

名前で呼び合うほど、仲がいいんだな…


「ちょっと待ってろ」

解視(ビジョン)

その瞬間、俺の目に情報が飛び込んでくる。

「ほら、これで見えるはずだ。」

そこに情報が表示される。


属性:?

攻撃力:3 防御力:2 魔力:15 

習得魔法:なし


「ほう…魔力は少々あるようだな。学院でしっかり勉強するのだぞ。レンド。」

そういってマートンさんは頭をなでてくれた。

まさしくゲームようなステータス画面だ。

おそらく彼が使ったビジョンとかいうやつも魔法だろう。

しかし、まだ未熟…ということは、その学院とやらに行って勉強するらしい。

はぁ…また勉強か。

あんなに楽しみにしていた高校生活。それをあの事故で全て失った。

俺だって…ぐすん…彼女作りたかった…

「さて、そろそろ学院へ出発するぞ。ここにあまり長居しては遅刻する。」

「あ、はい!」

「馬車に乗れ」

うおおっ本物の馬だ。馬車だ。

「さ、行こうか」

ピシッ  ガラガラガラ

馬車が走り始めた。

そこで、俺は気になっていた質問をしてみた。

「あの…と、父さんは何の仕事をされているのでしたっけ?」

「ん?お前、そんな口調だったっけ?っていうかお前、私の仕事を忘れたのか?」

「ア…いや…ちょっと忘れちゃって…」

「…まったく、そんなことでは魔法さえ覚えられないぞ。私は『護衛騎士団長』マートン・フレーンだ。」

へぇ…この人団長なんだ…どおりで強そうなわけだ。

「護衛騎士団長と、しっかり覚えておけよ。」

「は、はい…」

しばらく森を走ると、目の前にいきなり謎のモンスターが飛び出してきた。

「くっ…やはり最近の森は危険だな…レンド、お前は馬車に隠れていろ。」

「あ、あれは、何なんですか?」

「最近この森で、オークが大量発生しているという噂があってな、どうやら本当だったようだ。

ちょうどいい機会だ。お前も本物の戦いを見ていろ。」

次の瞬間、マートンさんは、オークに向かって走り出す。

「炎魔法レベル3、|火矢(フレイムアロー)」

すると突然、マートンさんの背後に赤い火で形成された6本の矢が出現し、打ち出された。

次々に火矢がオーガに刺さる。

「アアアァァァァァ!」

強烈な叫び声が森中に響き渡る。

「炎魔法レベル2、|渦火(ヴォルファイア)!」

あたりが火炎で巻かれる。

「これでとどめだ」

当たりが炎で焼け焦げた。オークはピクリともしない。

「これが魔法だ。私の属性は炎だから、炎魔法が使える。…解視(ビジョン)


属性:炎 剣士 固有スキル:先眼

攻撃力:32 防御力:48 魔力:85

習得魔法:炎魔法


「これが私のステータスだ」


ガラガラ…


「よし、着いたぞ」

「あ、あの…ありがとうございました」

「ああ。気をつけろよ。」

「はい」

「あ、その前に、これを。」

そういってマートンさんは3000カム(この世界のお金の単位)を渡してきた。

「途中で何か買っていきなさい」

「ありがとうございます!いってきます。」

俺はマートンさんが見えなくなるまで手を振り続けた。

目の前には巨大な城のような校舎が立っている。


俺は、門の内側へと、足を踏み入れた。

今日の、魔術図鑑!

今日はコレ!「解視(ビジョン)!」

いちばん最初に俺が見た魔術だ!

魔術の中でも上位の魔術であり、相手のどんな情報でも見れるというちょっと恐ろしい魔術だ!

マートンさんは俺のステータスを見るのに使っていたが、使う魔力はその相手が持っている魔力に比例するらしいぞ!魔力をたくさん持っている相手ほど魔力消費が多く、中でも高ランク魔族なんかには使えないことも多いらしいぜ!ちなみに俺のステータスを見るのに使った魔力は1だけらしいな…なんか…ちょっと悔しいけど…

それじゃあ、次回もよろしくなッ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ