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第8、5話  少年の場合

今回は視点が変わるので、8,5話です。


以降もこういう話がたまにあるかもしれません。

 僕は、ゆっくりと瞼を開く。

 左隣を見れば、美人の姉ちゃんが毛布を被って小さな寝息を立てている。どうやら、ぐっすりと眠っているみたいだ。

 物音を立てないようにゆっくりと起き上がる。隣で眠る銀髪の姉ちゃんを起こさないように、そおっと、


「……ぁ」


 踏みしめた床がギシッと軋み音を上げ、僕は小さく声を漏らす。

 まさかとは思うけど、起してはいないよ、ね?僕は改めて姉ちゃんの様子を確かめる。

 ……大丈夫。どうやら、起きてはいないみたいだ。


 ――見つかるわけにはいかないもんね……。


 ここから抜け出さなくちゃいけない。見つからないように、慎重に。捕まらないように、早く。

 そのまま、荷車の中から外の様子を窺う。ちろちろと火の勢いが弱くなった焚火の近くでは、うつらうつらと船を漕いでいる兄ちゃんがいた。

 ……大丈夫かな?見つからないかな?

 

「……よし」


 ゆっくりと降りてみた。どうやら、兄ちゃんは僕に気づいていないみたいだ。よし、このままなら逃げきれそう!

 僕は兄ちゃんに背中を向けて足を踏み――、


「ん?小便か?」

「!!??」


 心臓が止まるかと思った。僕は歩みを止めて、兄ちゃんへ笑顔を返す。

 本当の表情を兄ちゃんに見せるわけにはいけない。見せたら、疑われるから。逃げようとしていることがバレかもしれないから。


「うん。ちょっと……」

「そうか。暗いし、俺も付いていってあげようか?」

「いいよいいよ。大丈夫だから」


 付いてこられたら、僕が逃げられなくなっちゃうじゃないか!僕は不自然に見えないよう気をつけながら、兄ちゃんの申し出を断る。


「ん、分かった。気をつけてな」


 僕が精一杯の笑顔で答えると、兄ちゃんも笑顔で返してくる。


「うん、ありがとう」


 最後まで気を抜けない。慎重に兄ちゃんにバレないように注意しながら、笑顔を向けながら僕は足を進める。

 この先に広がる森に逃げ込めば、ここらの土地勘のないあの兄ちゃんには捕まらないはずだ。なんてったって、この森は僕の村の近くまで広がっているんだから、土地勘を持っている僕には絶対に追いつけないはず。

 兄ちゃんの姿が見えなくなった。けど、まだだ。まだ、早い。


 ――落ち着け、落ち着けよ!


 そう、自分に言い聞かせる。焦ったら駄目だ。慎重にいかないと。

 ……よし、歩きながら十を数えよう。数え終わったら、走りだすんだ。


「――ふぅ」


 深呼吸して、僕はゆっくりと数を数え始めた。

 一。逃げきれるかな?

 二。大丈夫だ。

 三。これからどうしよう?

 四。今は逃げきるだけだ。

 五。後の事は、それから考えよう。

 六。さあ。

 七。走る準備は大丈夫かな?

 八。いける。

 九。いくぞ?

 十。今だ!


 僕は駆けだした。大丈夫、兄ちゃん達がたとえ追いかけてきたとしても、ここまで来たら、一度森の中に入ってしまえば僕には追いつけない。


「じゃあね、兄ちゃん達」


 森に辿り着いた僕は、遠くに見える馬車へ向かって別れの言葉を投げて。

 そして、木々が鬱蒼と茂る森の中へと入っていった。






 ――あの人達、実は本当に良い人達だったんじゃないかな?


 そんな迷いが聞こえてきた。

 僕は首を振って、その言葉を否定する。

 無料程怖いものはないって母ちゃんが言っていた。見返りを求めないなんて、この世の中ではあり得ない。良い人なんているわけがないんだ。きっと、僕を奴隷としてどこかに売り飛ばすつもりだったんだよ。


 ――でも、僕に暖かいご飯をくれたよ?


 それで信じようとさせたんだろ?僕は騙されないぞ。

 そもそも、隠し事をしている人達なんて信用できるわけがないじゃないか。僕は心の中に潜む弱い自分が投げかけてくる迷いをばっさりと切り捨てる。

 兄ちゃんは否定してたけど、やっぱり盗賊の仲間だったのかもしれないし、僕が逃げ出したのは間違ってないはず。

 だって、兄ちゃん達は僕に何かを隠していたんだから。

 怪しい素振りは一切見せなかったけど、僕には分かる。あれは、父ちゃんは元気だって嘘をついてた母ちゃんと同じ匂いがする。本当は魔獣に殺されたはずなのに、遠くで働いているって嘘をついてた村の皆と同じ匂いがする。

 村の皆の隠し事は、僕のためについた嘘だけど……、兄ちゃん達が何を隠しているのかはよく分からない。

 だから、逃げたんだ。怖かったから。何をされるか分からなかったから。

 他人を信じるなって母ちゃんが言ってたから。


「母ちゃん……!」


 胸に仕舞ったナイフを、服の上からギュッと握りしめる。鞘に納めてるから、手は痛くないけど……、心が痛い。

 誕生日祝いで貰ったナイフ。魔法が込められているらしいこのナイフが、母ちゃんからの最後の贈り物になるなんて。


「…………!!」

 ――泣くなよ。泣いてる暇なんて、ないんだから。


 ……これからは一人で生きていかなくちゃいけないんだから。

 僕は服の袖で涙を拭う。無理やり自分を落ち着かせた僕は、そこで気がついた。


 ――何か、音が聞こえる……?


 兄ちゃん達が追いかけてきたのかと思ったけど、どうやら音は前から聴こえてくる。


 ――前から聞こえてくるなんて、おかしいよね?


 いつの間にか、追い抜かれていたのかな?僕は慎重に音が聞こえてくる方へ進んでみる。


「ここだね……」


 しばらく森の中を進んでいると、だんだん音が大きくなってきた。たぶん、この木の向こうから音が聞こえてきているんだと思う。

 ……でも、これは……。

 この、地面に水が零れ落ちる音は……。


「ふぃ~」


 やはり、小便の音だ。目の前の男は僕に気づいた様子もなく、無防備な背中を見せて小便を目前の木にかけていた。

 汚い物を見ちゃったなと思って、僕はその場を後にしようとする。

 でも、その後に男が呟いた言葉に、僕の足はまた止まることになった。


「しっかし、久しぶりの宴会は気持ちいいなぁ。あの村の酒、結構旨かったしなぁ」

 ――え?


 村って、この近くには僕の村しかないよね?もしかしてコイツ……。


「あの村の奴ら、全然抵抗してこないから笑っちまったぜぇ……ひっく」


 やっぱりだ。コイツ……。

 暗いからよく見えなかったけど、今の言葉から考えて間違いない。


 ――昼間の、盗賊だ!


 失敗したなと思った。盗族が村に留まっているかもしれないってこと、全然考えていなかったよ。盗族の奴らが村にいるんだったら、その近くを広がっているこの森を通ったら、奴らにばったり会っちゃうかもしれないことくらい簡単に想像がついたのに!


「…………」


 でも、もしかしたらこれは復讐のチャンスなのかもしれない。だって、コイツの近くには他の仲間は見当たらないし、コイツ自身も相当酔っているみたいだし。


 ――よし!


 胸の中からナイフを抜きとる。大丈夫だ、慎重にやれば大丈夫。

 あの無防備な背中に突き立ててやるんだ。これがせめてもの、村の皆に捧げる復讐。

 

「…………」


 息を潜めて、足を前に出していく。


「…………」


 心臓がバクバクと大きな音を鳴らしている。これのせいで男に気づかれてしまうんじゃないかと冷や冷やした。


「…………」


 飛びかかれるくらいにまで近づいた。大丈夫だ、相手はオイラが近付いていることに気づいていない。用を済ませ終えたはずなのに、空を見てぼおっとしている。相当、酔っているんだろう。


「このっ……!」


 足に力を込めて、僕は飛びかかった。両手で持ってるこのナイフを、そのまま男の背中に突き立てて!!


「っと、馬鹿が。んなもんに当たるかよ!」


 でも、ナイフは突き刺さることはなかった。さっきの姿からは想像も出来ないくらいに、男は素早い動きで僕の攻撃を避ける。

 避けられたナイフが男の代わりに木に突き刺さって。僕は、復讐が失敗したことに気がついた。


「な、なんで!?」

「あ?んなもん、最初から気づいてたからに決まってるだろ?しっかし村の生き残りかと思って挑発してみたら、まさかこんなガキが釣れるとはなぁ」


 あの時の言葉は、僕への挑発だったのか。悔しさに唇を噛みしめる僕に、男はゆっくりと近づいてくる。

 逃げなきゃ、と思う暇もなかった。拳が飛んできたと思った次の瞬間には、目の前が真っ暗になっていて。

 僕はアッサリと気を失った。






「オラッ、いつまで寝てんだこのガキ!」

「ゲゥッ!!」


 気絶していた僕は、突然に腹にぶち込まれた衝撃で強制的に目覚めさせられる。

 腹の上にグリグリと捻じり込まれてくる足を見て、僕はさっきの痛みは蹴りを放たれたからなんだと気付いた。


「ガハッ……ケホッ……」

「なんだぁ?俺様のタマを狙いにきたにしちゃあ、随分と貧弱じゃねえか」


 忘れもしない、このダミ声はさっきの盗賊のものだ。僕は声の聞こえてくる方へ――腹の上の足の持ち主の顔へ、表情を向けた。

「お前……っ!」

「おお、怖い怖い。威勢だけはいいなぁ、おい?」

「このっ――!?」


 僕を見下ろしてニタニタと笑っているその顔は、やっぱりさっきの男のものだった。

 そのニヤケた表情に向かって怒りに身を任せて飛びかかろうとした僕だけど、腕が、脚が、身体が思うように動かない。

 首を下ろして見てみると、身体が縛られていた。腹が立つことに、身体だけじゃなくて腕も脚先もしっかりと縛られている。

 僕の動きは封じられていた。


「卑怯者ぉ!この縄を外せ!!」

「おいおい、随分と勝手な言い分だなぁ?さっき、俺を後ろから暗殺しようとしたのはどこのどいつよ?」

「それは……」


 それを言われると、僕には何も言い返せない。

 口を閉ざした僕の姿が可笑しいのか、目の前の男は更に笑い声を大きくする。


「まぁ、あの程度なら武術を少しでも齧ったことのある奴なら誰でも分かるだろうけどな!お前の忍び足は、全然隠し切れてねえんだよぉ小僧!」


 「なあ、テメエら!」と言った男に合わせて、今まで黙っていた周囲の男達もが大声で笑い始めた。


「…………」


 自分の惨めさに震えていた僕の顎を掴んで、男が目の前で口を開いてきた。酒臭い吐息が鼻にかかる。


「――で、だ。お前のおとぼけ話はここまでにしておいて、そろそろ本題に入るとしようじゃねえか。お前、今朝に馬車で逃げ出していった奴らの一人だろ?」

「…………」

「ああ、この質問は別に答えなくていい。村から逃げきれた奴らは馬車の奴らだけだったからなぁ。俺に恨みを抱いていて且つこの付近にいるような奴なんてその馬車の奴ら以外に考えられねえ」


 どうやらこの男は、外見に似合わずそこそこ知恵は回るみたいだ。息は臭いけど。


「頭ぁ。そういえば、馬車の中にこんな感じの小僧が乗っているのを俺は見かけやしたぜ?」


 男の周りにいた太った男が、酒臭い男に話しかけている。どうやら、目の前のコイツは盗賊の親分だったみたいだ。


「――だそうだぜ、なあ?」

「…………」


 返事はしない。代わりに、男に向けてありったけの恨みの視線をぶつけ続ける。もしも僕に視線だけで呪い殺せる力があれば、ここにいる奴らなんて全滅させているはずなのに。


「――ふん。じゃあ、次の質問だ。馬車は――馬車に山ほど積んであった食料はどこにある?そいつさえ教えてくれたら、お前は見逃してやってもいい。もちろん、他の奴も一緒だ」

「…………」


 どうやらこいつらは、馬車に積んであった食料が欲しいみたいだ。

 だけど……。僕は内心で細く笑う。

 だって、そうだろう?そんな交換条件なんて、誰も飲むわけがないのに。飲めるわけがないのに。

馬車なんて残ってない。食料なんて残ってない。他の奴なんて残ってない。

 一緒に逃げた母ちゃんも、この世には残っていない……。

 僕だけが、この世界で独りぼっちだ。


「こいつもダンマリかい。――まあ、いい」


 男はようやく、僕の腹からその汚い靴足を除けて、


「――なんて言うと思ったかよ?」


 今度は僕の顔を踏みつけてきた。


「調子に乗ってんじゃねえぞ?あぁ?」


 言葉と共に上から押しつぶしてくる圧力。僕にはそれに耐えることしか出来ない。

 ただひたすらに、耐え続ける。

 ……どれ程の時間が経ったのだろう。踏み続けるのにも飽きたのか、男が重い足を本当の意味で除けた。

 最後に腹に思いっきり蹴りを放って、ようやく男は僕から離れてくれた。


「お前は、ただ俺の言うことに答えていればいいんだよ!そうすれば、命だけは助けてやるんだからよ!」

「…………」


 嘘だ。コイツが言っているのは嘘だ。

 例え皆が生きていたとしても、コイツに馬車の居場所を教えたら僕も含めた皆が殺されていたはずだ。

 それに、そもそも僕には……。


「なんだぁ、その眼は!」


 僕の男を見る目が気に入らなかったのか、男は再び怒り狂った。

 襟首を掴まれ、投げ捨てられる。受け身もとれない僕は、そのまま地面にぶつかって空気を吐き出す。


「もういい……。そんなに死に急ぎたいんだったら、俺がさっさと逝かせてやるよぉ!」


 そう言って男が懐から抜き放ったのは――僕のナイフだ。母ちゃんから貰った、大切なナイフ。


「か、返せ!そいつを返せ!!」


 言っては駄目なんだって分かってる。こんなことを聞いたら、こういう奴らは絶対に返そうとしないんだって解ってる。

 でも、僕の口は止まらなかった。だって、アレは大切な……!


「へぇ、何?コイツを返して貰いたいの?」


 その言葉を聞いた男は、ますますそのニヤケ面を深めて、


「ん~、どうしようかなぁ?」

「お願いだ。そのためなら、何でもするから!」


 だから、その母ちゃんのナイフを返してくれ!

 僕の懇願を聞いた男は周囲の男達とニヤニヤと笑い合って、やがて僕に向かってこう言いだしてきた。


「そうだな。じゃあ、ゲームをしようじゃないか。それでお前が勝ったら、このナイフを返してやるよ」

「本当か!?」

「ああ、本当だ。どうする?やるか?」

「する!――それで、僕は何をすればいいんだ?」

「ああ、お前は何もしなくていいぞ。ただ、耐えれば(・・・・)いい」


 男がナイフを手渡す。僕にではなくて、隣に立っている太った男に。

 ……今から何が起こるのかは分からないけど、きっとそれは簡単なものではないのだろうなと僕は思った。






「ほれほれぇ!!」

「がぁあぁあぁあぁ!!ぐぅうぅうぅう!!!」


 ……これで何度目だろう?少なくとも、二十はとっくの昔に過ぎていたはず。


「……ぅぅ……」

「ちっ、結構しぶといな」

「おい、次は俺に代われよ」


 痩せた神経質そうな男にナイフが手渡る。

 親分が提案してきたゲームの内容は、とても簡単なものだった。

 それは、『ナイフに込められている魔法を残量が無くなるまでずっと撃つから、それに耐え続ける』というもの。


「…………」


 もう、喉から声を絞り出す体力も残っていないや。ボロ雑巾みたいになっているんだろうな、今の僕は。


「ちぇっ、まだ生きてやがりますぜぇお頭」


 次にナイフが手渡ったのは、この盗族達の親玉。


「しかしお前も馬鹿だよなぁ?このナイフに込められた魔法さえ使ってたら、俺を殺せたかもしれないのによぉ」


 ……そうかもしれない。母ちゃんのナイフに込められていた魔法の威力は、僕が一番よく分かっている。

 わざわざ急所を外して放ってくれていなければ、今頃僕の命は無かっただろう。それだけは確信出来る。……そうする理由が、僕をいたぶるためというのが、良いのか悪いのか判断に困るところだけれど。


「まあ、おかげで俺は生きていられるんだけどな?」

「…………」


 「出でよ」と言うだけで、ナイフに込められた魔法は発動するのに、僕は何でコイツを使わなかったんだろう。

 その刃から放たれる風の刃なら、この男を切り刻めたはずなのに。

 酒瓶を片手にナイフを握るその男は、だけど魔法をこっちに放ってくることはなくて、


「よかったなぁ?もう、魔法は出てこねえや」

「……ぇ?」


 じゃあ、このゲームは僕の勝ちなのかな。ナイフは、ちゃんと返ってくるのかな。

 痛みと流れ出る血のせいで、頭がぼんやりしている。靄がかかったみたいだ。マトモに考えられない。


「じゃあ……ナイ……フ……は?」

「ああ、ちゃんと返してやるよ」


 男は握ったままのナイフを高く振り上げて、


「ほら、ちゃんと受け取りな!!」


 僕に向けて投げ放った。

 

 ――もう、駄目か。


 身体は全く動かない。風の刃のおかげで縄は当の昔に斬れているのだけど、今度は身体が僕の言う事を全く聞いてくれない。

 ここで死ぬんだと、ナイフに貫かれて死ぬんだと、僕ははっきりと理解した。

 ある意味、僕に相応しい死に方なのかもしれないと思う。

 母ちゃん達を見殺しにした僕には、母ちゃんのナイフで死ぬのが最も相応しい死に方なのかもしれない。

 僕は目を瞑る。


 ――母ちゃん。今、そっちに逝くよ。


 もっとも、皆を見捨てた僕には、母ちゃんの処へ逝けるはずはないんだけど。


 ドン、という大きな音が聞こえた。


「ああ。ありがたく受取っておこう」


 ……次に、声が聞こえた。

 盗賊達の誰とも違う声だけど、僕はこの声の持ち主が誰なのかを知っている。

 ……おかしい。

 どうして、ナイフが刺さっていないんだろう?

 あのままなら、外れる筈がないのに。

 ……おかしい。

 どうして、あの人がここにいるんだろう?

 こんな場所にいる筈がないのに。

 僕はゆっくりと目を開ける。


「遅くなってごめんな。大丈夫か?」


 薄らと輝く月の下、炎の様に赤い剣を持った青年がこちらに微笑んでいた。

どうでもいいことですが、作者の執筆時間は1日1時間と決めています。それ以上は、決して越えません。

私の集中力が持たないですし、翌日にも影響しますからね。

……本当に、どうでもいいことですね。

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