表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7種の神器  作者: snow
陰陽師編
6/26

5話  【試験】

試験当日

試験は一日行われる。

午前中は、筆記試験。

午後は、実技試験。

筆記試験は、妖についてどれくらい知っているか、対処の仕方などを問われる。

実技試験は、霊力の強さ、呪術戦でどれくらい通用するのかを見られる。

試験会場は、京都の陰陽(いんよう)学園で行われる。

大体の人は、この学園に入学して卒業時に試験を受ける。だから、今は9月。試験を受けるのは私たち3人と、女の人が1人だけだ。その女の人も私たちと同い年くらいだと思う。



9:00<筆記試験開始>

筆記試験が始まった。

第1問題は、妖のトップは?  ぬらりひょん。

第2問、鬼門の中で下級陰陽師が対処するものは?   下級鬼門。

第3問、特級鬼門は誰が対処する?   2皇。

第4問、妖と対峙するのは何課?   浄化課。

 ・

 ・

 ・


こんな感じの問題が続いた。


お昼休憩をはさみ午後の試験だ。

13:00<実技試験開始>

実技試験は一人一人の試験。現役陰陽師や、元陰陽師(十二神将以上)と1対1の戦い。これには、式神とともに戦ってもいいらしい。(条件が書いてある紙には、“式神を使ってもよい”と書いてあったから、少し複雑)だから、本気でやろうと思う。これが、初めての呪術戦だから。

「次、工藤優!」

「はい。」

私の番が来たようだ。

扉を開けるとそこは、普通の体育館ではなかった。

観客席があり、そこに、()()()()()()()()()()()人がいた。その観客席の四方には鳥居のようなものがあった。扉を開けて動かないでいる私を、陰陽師の制服を着た人が前へ行くよう促した。そこへ足を踏み入れた瞬間何か膜のうちに入ったようなそんな感覚がした。またもや止まってしまった私に対して次は、咳払いで促した。私は、ハッとして、動き始めた。

「よろしくお願いします。」

「うんよろしく。それにしてもすごいね。四天王の小路さんが張った結界を見抜くなんて。俺でもできないよ。」

「早くやれ!」

私の相手をする人の話しかけにこたえようとすると、扉の所に立ってた人が促してきた。

「せっかちだね。でも、そうだね。始めようか。」

そう言うと、さっきまでの柔らかな雰囲気を変えどっしりと重くなる。要は威圧感を出してきた。

「やっぱりすごいね。まだ、見習の子に、威圧感も感じ取れる子がいるなんて。」

それでも余裕なのだろう。まだ話しかけてきた。

「コン!」

私は、コンを早々に呼んだ。コンはすぐ現れた。そんなことを見ていた男の人は驚いていた。

(まさか、名家でもない、見習の子が式神を持ってるなんて)

優は知らない。式神を持ってるというのは大変珍しいこと。その年で、式神を持つ子供は親から受け継いだ以外ないということ。

(私は、威圧感を出せない。その代わり、霊力を操ることを頑張った。だから、私の膨大な霊力でこの威圧感と相殺する!)

ユウの周りには、霊力が練られていった。その膨大さは、一般の大人がこの量を練り上げたら一瞬で死んでしまうほどに。それを見ていた3人の陰陽師たちは、焦った。こんな子供が死んでしまうと。

しかし、予想に反して、生きていた。しかも、呪術戦を続けようとするくらい元気だった。

それを見た相手していた陰陽師は、

「やめやめ、君合格。それでいいですよね。」

最後は後ろを向いて、観客席にいた男の人に向かって言った。

その人はうなずき、私を見た。

そんな時、私は何かわからな過ぎて唖然としていた。だから、少し冷静に考えていたのだろう。

「…合格……?」

「そ、合格。四天王が張った結界を見抜くし、そんな膨大な霊力を練っても倒れないし、膨大な霊力もきちんと制御できてるし。これで合格じゃなかったら今回の試験に合格者はいないよ。…それと、君はたぶん飛び級合格になるから。」

合格。それ以外はよく聞き取れなかった。でも嬉しかった。まだまだ遠いけど、あの人と同じ土俵には立てたことが。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ