2話 【小さな憧れ】
コンと出会ってからもう1年が過ぎた。私は小学1年生になりました。
その間にうれしいことがあったんだ。なんと、小学校4年生になったら料理教えてくれるって!
それを聞いたときは、コンと一緒に飛び跳ねちゃった。(コンは見えないけど。)
学校にいるときコンは、私にも見えないようにしてるんだ。これは、2人で決めたことなんだよ。
「お~い!優!いくぞ!」
「姉さん。大丈夫?」
「は~い。ちょっと待って。」
じゃあ、兄弟に呼ばれたので学校に行きます。
「行ってきます!」
やっと学校が終わった!コンがいないから少し寂しい。
いつもは3人で一緒に帰ってるんだけど今日は2人とも先に帰っちゃったから1人で帰るの。だから、少し寄り道していきたいと思いま~す。
いつもと違う道。なんかワクワクしてきた!
今日はどんな発見があるかな?
ガタッ!
その音が聞こえてきたとき私は好奇心で走り出してしまった。
そこで見た者がこれからの運命を変えるとも知らずに。
そこで見たのは、黒い何かと中華っぽい黒い服を着た人たちの戦いだった。
黒い何かがどんどん大きくなっていって、向かってる人たちはどんどん汗を会って言った。
その向かってる人たちの一人がこう言ったのをはっきりと聞こえた。
「上級へ移行!賀茂さんはまだか!」
そう言ってどれくらいたったんだろう?
その後にみんなと違う服、パーカーを着た男の人が出てきた。
その男の人は手を合わせて何かをつぶやいただけで、黒い何かは消えた。
私はすごいと思った。ほかの人が苦戦してる相手を一瞬で消したんだから。
黒い服の人と何か話して、もう帰るみたいだ。でも、なぜかこっちに来た。
「君どうしたの?親とはぐれた?」
そう聞かれた私は、さっきのことを聞こうと思った。
「さっきのどうやったの?黒いのすぐ消えたやつ!」
「君、もしかして…」
私が聞いたら男の人は黙り込んでしまった。聞いちゃいけないことだったのかな。
男の人は何かを決心したような顔をしてからすぐに笑顔に戻った。
「君はあれが見えたのかい?」
「黒いの?見えたよ。」
「そっか。気を付けるんだよ。悪いものだからね。」
「わかった。」
「じゃあ気を付けてね。」
「待って!」
帰ろうとした男の人を止めたら驚かれてしまった。そんなに驚くかな?
「どうやったらお兄さんみたいになれますか。」
そう聞くとお兄さんは困ったような顔をして、
「大きくなった手もその考えが変わらないようなら……陰陽師になるといい。」
そう教えてくれた。
「ありがとう!」
そう言って私は帰路に着いた。