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2.邂逅
思わず、扉を閉めてしまった。
(あの色は……あの赤みがかった茶髪は……。)
「大丈夫?」
先ほどの女性が恐る恐る扉を開けて、顔を覗き込む。
「ええ、あの……ええと、はい。」
出来るだけ……出来るだけ……その髪色を見ないようにする。
「ひとまず、中に入ってー。」
逃げたかったが従う。
(どうせ、もう死んだのだし……。)
中は綺麗なロッジのような感じだった。なんか、動物たちがソファーでぬくぬくしている。
(ピンクと白マーブルのウサギと……青と白のマーブルの小鳥と……紫と白のマーブルの猫!!!!)
「まさか……お前も死んじゃったの???」
思わず、大声で叫ぶが当の本人は気ままにあくびをしてる。
「え?え?死んだ???」
後ろでなんか女性が混乱しているが、この際は聞かなかったふり。
「たーだーいーまー。」
扉が開いて、入ってきたのは、黒髪の男性……高校生くらいだった。
「お帰り~。」
「あー、猫の子。」
そう言って、男性は私を指さした。
―――――猫の子?????