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大晦日 夜中 燠火

少女はびくりと体を震わせると目を覚ましました。いつの間にか眠っていたようです。

体が半分雪に埋もれていました。

少女は慌てて立ち上がると、雪を払い落としました。

少女は少しぼうっとした様子で立ちすくんでいましたが突然、自分で自分の頬をバチンと叩きました。


- - - - - - - - - - - - -


寒さの中、私は目を覚ました。

慌てて雪を払いのける。

危うく生きたまま雪だるまになるところだった。

頬が酷く濡れていた。

溶けた雪のせいではない。

泣いていたのだ。今度ははっきりと分かる。

私は夢の中で泣いていた。

部屋を飛び出した時、私は悔しくて泣いていた。

自分の将来や夢があんなつまらない男に左右される現実に絶望し、泣いたのだ。

私に起きた事はマッチ売りの少女にとっては夢のような現実の話。

私にとってマッチ売りの少女は夢のような現実の話。

私はマッチ売りの少女と何も変わらない。

年齢とか生まれ育った環境とか世界とか、そんなものは関係ない。

本質は同じ、私はマッチ売りの少女だ。

だけどね。

いいや、だから、ねえ、マッチ売りの少女、悔しいよね。

このまま終わっちゃうのって何だか無性に悔しかないかい?

私は泣いていたけれど、腹もたてていたんだよ。あんたもそうじゃなかったの?

もう、何もかもうんざりだ。こんな理不尽な扱いに絶対に負けたくない。

私はピシャリと自分の頬を叩く。

相変わらず体は氷の様に冷たかったが、体の中心がカッカッと熱を帯びてきた。

「良いわよ、創造主様(アンデルセン)

絶対負けないから!」

私はマッチの代わりに自分の闘志に火をつけた。

2018/01/12 初稿



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