泣いて……
空が泣いていた。
透き通るような青さはどこへと消えたのか、それとも元からなかったのか。
空は白く濁っていた。
くすんだ青白さが痛々しく感じてしまうのは、それほどまでに今の自分が傷ついているからかもしれない。
いや、もしかして泣いているのは…………自分だけ?
もしかして、空はいつものように、笑っているのか?
誰かを特別視することなく、皆に分け隔てなく笑みを分け与えているのだろうか?
でも、自分にはわからない。
感じられない。
感じ取れない。
その暖かさもその優しさも……。
触れることすらかなわない、遠く離れた君からのメッセージすら聞き取れないのだから……。