表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/16

005-戦力が集まったが、どいつもこいつも頼りなさそうだ。だがどんな弱小の雑魚でもこの俺にかかれば無敵の兵士と化す。まだ指揮経験はないがどうせ簡単なので俺にはなんとかできるだろうと思い挑戦する

 翌日。

 俺はゲケナと共に壇上へ立つ。

 この場に集まるのは、俺の超作戦に参加する者たちだ。

 緊張しないけど緊張するぜ。


「ゴブリン工兵小隊、グールドルイド、ゴブリンソードマン五人、よく集めたものだ」

「ソードマンは私の護衛。ハオの護衛でもある」


 グールドルイドは魔王が付けてくれたらしい。

 知能は低いが、魔法に長けているとのことで、俺ではなく強い事が確実なゲケナに従うそうだ。

 分かりやすいな。

 転移魔石があるものの、緊急時はソードマンと工兵を連れて帰還するらしい。

 ようは死ぬのは俺とゲケナだけでいいということだ。


「ゴブリン工兵小隊、小隊長前へ」

「はい、ハオ様」

「ミテマと言ったな、君の活躍に期待する」

「魔王様の為に、全力で励みます」


 小隊長ミテマの下に分隊が四つ、それぞれカシカ、ソゾソ、ベッケバ、ルドクが分隊長を勤めている。

 分隊は10人らしいから、40人が工兵小隊を形成しているということだ。

 ゴブリンソードマン五人はそれぞれぺジカ、オルド、モグン、ファギ、シュガと自己紹介してくれた。

 実質的なリーダーは片角が異様に大きくなっているオルドだそうだ。

 オルドが死んだら、四人のうち誰かがすぐに指揮を引き継ぐという。

 この辺は人間より優秀じゃないか?

 リーダー争いを永遠にやってるもんな、バカバカしい。

 本当は俺に従って欲しいが、まあちょ〜っとな。

 些細なミスで失望されんのもくだらない。

 だったら無難な奴がリーダーで構わない。


「グールドルイドは喋れない、彼の名前は聞いている。ナジラエと呼べばいい」

「成程」


 喋れないというのは、言葉を扱う知能がないということなのか、まだ喋れないだけなのか。

 まあどっちにせよ、俺は構わんがね。


「君たちはこれより、転移魔石による集団転移で南西の都市ピオラの付近へと展開する。転移魔石の特性上、転移は二回までだという。俺の栄達のために働け、とは言わない。ただし、ゲケナの定めたルールには従え。でなければ、全員勇者に殺されて終わりだと思うがな」

「とにかく静かに動くこと。森は狩人が彷徨く場所。下手に騒げば人間に見つかることを忘れないで」


 総括者の俺と、実質的な全員の上司に当たるゲケナ。

 俺が言ったことをゲケナが復唱すれば、こいつらの悪い頭でも理解できるだろ。


「移動後すぐに小さい陣地を張る。森出身のゴブリンがいれば、見つかりにくい場所を探してくれ」

「狩人に見つからないように、作戦を実行に移すまでは目立ってはいけない。煮炊きも禁ずる。冷たい食事に文句があるのなら後で魔王様に報告するから私に言って」


 俺たちは「目立たない」ように行動するのではない。

 「そこに何もいない」ように行動する。

 よって、俺は最大の囮になる必要がある。


「俺は単身都市に潜入する、指揮はゲケナに一任する」

「うん」

「俺に従うのが嫌なら、俺の(忠実な配下の)ゲケナに従う気でいろ! 」

「「「「「「はっ!!」」」」」」


 各分隊長が応じる。

 ゲケナが復唱しなかったが、構わないだろう。

 部下がバカでも、隊長クラスからは「わかってる」感じがするぜ。

 修羅場慣れしてんだろうな。


「では、出発する!」


 さあ、始めよう。

 とっとと終わらせて、帰りたい。

 異世界のものだけでなく、ゲケナを連れ帰れば生物学方面でも大きく貢献できるに違いないからな。


↓小説家になろう 勝手にランキング投票お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ