薬草採取
エスタミルの街の周辺には、畑が広がっていた。
・・・・・・あれ、森は?
エリスに聞いてみると、森はまだまだ先だという。
1時間くらい歩いてようやく森にたどり着いた。
この時点で、磯部はもう体力が限界である。
磯部がへばっていると、
”困ったな・・・・・”
みたいな感じで冒険者3人組がごにょごにょ相談を開始した。
普段の磯部なら、すぐに気を使って言いわけをするところであるが、
もはや体力がなさすぎて、冒険者3人組に対して気を使うことができない。
「体力ないなぁ、、、しょうがねぇ、これ飲みな!」
エリスが水の入ったビンを渡してくれる。
「これは、、?」
「いいから、飲みなって!」
磯部は、エリスの圧に負けて飲む。
フォ、フォフォフォフォフォ、フォォォ~~~~~~~~
な、なんだこれは、
頭スッキリ、気分爽快、疲労が一瞬で消し飛んだ。
体中に生気がみなぎる。
今まで生きてきて、一番スッキリした気分である。
「こ、これはなんですか?」
「ポーションだよ。薬草を薬師が加工して作る回復アイテムだ。」
「ぽ、ポーション、、これが、、、、」
「ま、使い過ぎもよくないみたいだが、冒険者の必須アイテムだよ」
エリスが教えてくれる
「さぁ、とっとと仕事を終わらせないと、日が暮れちまうぞ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・
薄暗い森に入ると、冒険者3人組の警戒心が上がった。
ピリッとした空気をまとう。
磯部は、森に入ったことよりも、冒険者3人組の変化に驚く。
しばらく進むと、ジャックが
「ゴブリン!」と大きな声で叫ぶ
それと同時に、ジャックが視界から消えた。
気が付いたらゴブリンの死体の前にみなが集まっていた。
磯部は何が起こったかわからなかった。
どうやら、ジャックがゴブリンを発見して、即座に切り捨てたようだ。
3人は、そのまま何事もなかったように進んでいく。
磯部は、何か感想とか、世間話とか、、、
とも思っていたが、どうやらゴブリンを一瞬で発見し、一瞬で切り捨てることは、冒険者にとって日常業務に過ぎないようだ。
その後は、特に魔物に出会うこともなく、目的地に到着した。
小さな池のほとりに開けた空間があり、そこに草が群生していた。
「やれやれ~、到着したわ。。」
「じゃあ、俺たちは休んでるから、採取よろしくな」
エリスが元気に声をかけてくる。
「は、はぁ。」
磯部は、まだ戸惑いを隠せない。
「ここら辺は、魔物はでないし、俺が警戒してるから大丈夫だよ」
「ほら、さっさと薬草を採る!」
「あちゃ~ 、ひょっとして薬草採取ははじめてか!? どれ、貸してみ」
エリスはひとりで納得して、薬草カゴを磯部から奪うと、ポイポイ薬草を採ってはカゴに放り込んでいく。
ある程度採取したところで、カゴを磯部によこす。
「ほら、頑張ってな!」
そういって、ゴロンと寝転んでしまった。
ジャックとミリアムはどこかに消えてしまっている。
磯部は、ノタノタと慣れない手つきで薬草を採取する。
数時間採取し続けたところで薬草カゴがいっぱいになった。
エリスは寝ていても、磯部の様子を把握していたようだ。
カゴがいっぱいになったタイミングで
「おっ、できたか! お疲れ!」
と声をかけてきた。
「ジャック~~~ ミリアム~~~ 帰るぞ~~~~」
エリスが大声で呼ぶと、しばらくして、ジャックとミリアムが帰ってくる。
この二人、どこで何をしてたんだ・・・・
「さあ、帰るぞ! 家に帰るまでが遠足だからな~」
エリスは明るい。
来た道を再び帰る。
帰りしなは、スライムに遭遇した。
ミリアムがスライムをファイヤーボールで焼くというイベントがあったものの
磯部としては、気が付いたら焼けただれた青いぶにょぶにょした物体が出てきた、という感じであった。
森を出たとき、ちょうど夕暮れになっていた。




