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異世界牛丼  作者: まさゆき
21/22

タルミッタ 攻防戦2

カルロスが冒険者ギルドで手当てを受けているころ、

王都直轄のタルミッタ守備部隊が物流倉庫広場を制圧していた。


タルミッタ守備部隊は、冒険者と同様にボウガンでの狙撃を受けたものの、

冒険者たちよりも重装備であったこと、

また、負傷者と後続の兵士が速やかに入れ替わることで、

比較的容易に物流倉庫広場を確保することができた。


それを見たドラゴンと竜騎士は、特に守備隊を攻撃することもなく、

どこかに去ってしまった。


脅威が去ったと考えた守備部隊は、

冒険者たちの遺体の移送

そしてまだ息がある冒険者の手当に奔走することになった。





しばらく後、、、、


「あれ?何だ?」

兵士Aがつぶやく


急に霧が出てきた。


物流倉庫は、湖のほとりである。


タルミ湖では、季節の変わり目、特に秋の朝方などは

霧がでることはあったが、

このような視界がなくなるほどの霧なんて出ない。



さっきまで隣にいた兵士Bもいない。


ひょっとして、小隊からはぐれてしまったのだろうか?


そんなことを考えていると、

霧の中に人影が現れる。


「よかった!

 いや、この年で迷子になったかとおもったぜ!」


「グルルルル!」


あれ、なんかこの人影、

でかいな・・・

2.5mくらい身長あるような・・・・


とか思う兵士A


近づくと、、、、、、



なんとその人影は、オーガだった!



「ぎぃやぁぁあああ!」

叫び声をあげて慌てて逃げ出す兵士A


「ギュルルルる!」


こん棒を振り上げて兵士Aを追いかけるオーガ


ベシャ!


何かに躓く。


その何かはスライムだった。


スライムに足をとられた瞬間

兵士Aは、反射的に短剣でスライムを攻撃


足をあわてて引っ込める。


その後ろから、

追いかけてきたオーガがこん棒を振り下ろした!




********************



************



****




冒険者ギルドでは、今後の方針について

会議室で議論が続いていた。


会議のあいま、冒険者ギルド長のヨーゼフは、休憩を兼ねて

少し夜風に当たっていた。



カルロスからの情報を聞く限り、物流倉庫へのドラゴンの襲撃は陽動


本命は、ボウガンを装備した人間の暗殺者による

タルミッタの冒険者の殺害だった。


直近に発生した、勇者リチャードおよび勇者コウメイの消失事件とも

何らかの関係があると考えるのが妥当だろう。


腕利きの冒険者の命が狙われている。


であるならば、

特に人間の傭兵相手となれば、

タルミッタの守備部隊に任せた方がよいのかもしれぬ。



実際に、さきほどタルミッタ守備隊の伝令兵が来て、

すでに物流倉庫広場を制圧したと報告してきた。


また、ドラゴンもいなくなったようである。


今回の襲撃の戦略目標は、

物量倉庫の破壊と同時に、冒険者側の戦力を削ることだったようだ。



実際に、タルミッタは大損失である。


冒険者ギルドの有力な冒険者が半数いなくなった。

戦力としては7割減といったところ、

壊滅といって差し支えない。


勇者リチャードとコウメイへの捜索部隊は全員還してもらわなければならないだろう。


食料品の手配も必要になる。

そちら側は、商人ギルドとタルミッタの議員たちの仕事であるが、

食料品の値上げラッシュは避けられないだろう。



これでもう、終わりなのか?

一体ぜんたいこの襲撃は誰が起こしたのか?

魔物は人間と争うが、このような騙し打ちのようなマネはしない。

背後にどう考えても人為的な謀略の影がちらつく。


タルミッタが没落することで得をするのは、誰だ?

あいにくヨーゼフは、太守たち貴族の人間関係に疎い。

近いうちに、商人ギルドの連中と話をしなければと考える。




もう十分にタルミッタは敗北を味わっている。

これ以上なにもない。

あるはずがないし、あってはならない。



「・・・・・・・霧?・・・ 」


ふと気がつくと、白いもやのようなものが、

湖側から流れてきている。


と同時に、人の悲鳴が聞こえてくる!


カンカンカンカン!


物見台からの

警鐘が打ち鳴らされる。


「報告! 報告!

 タルミッタ西側タルミ湖東岸地域一帯ににオーガ、スライム、オーク、ゴブリン、ほか 多数の魔物が出現!」




「な・ん・・・だ・と・・」


想像していたよりも

ずっとずっと現実は、悪夢のようだ。

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