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第90話:そんな話を

「私たち、付き合うことになったんですぅ」

 世の中には不思議なことがこれでもかと溢れているけど、しかしふいに自分の人生にそんなものが出現してしまうと、困惑せざるを得ない。玄関先で全く知らない他人同士から『カップルになった』と聞かされたら、無理もないだろう? そんな中でも「お……めでとう、ございます?」と祝福の言葉を贈った僕は、褒められてもいいと思う。

 怪しいセールスではないことを確認してから、僕は彼らを家に入れた。妙にムキムキな男性と、そんな彼の腕に幸せそうに抱きつく女性は、ことの経緯を語った。

「──そんな時に、この帽子が犯人の顔に覆い被さったんです。堀口さん」

「私たちの恋のキューピットさんに、お礼をしないわけにはいかないじゃないですかぁ」

「これ、お礼の菓子折りと……あと丁度、焼肉屋の優待券があったので貰ってください」

 そんな流れで貰った優待券を、一人自室で眺めている。秋夫のおかげで手にした物だが、しかし秋夫や妻は焼肉を好まないし、一人で行くのもなあ、という感じだった。

「……あ。久しぶりに、彼の顔を見たいなあ。最後に会ったのは、いつ頃だっけ」

 そんな思い付きで、今僕は焼肉屋の個室で彼を待っている。積もる話もたくさんある。

 例えばそう──全く知らない他人同士から『カップルになった』と聞かされた話とか。

 そんな話をつまみに、一杯やるのも悪くない。

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