表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/105

第79話:夜のファミレス

「──だからお前も、もっと頑張らないと。そんなんじゃ未来なんて変えられないぞ?」

 ファミレスで食後のパフェを貪りつつ、耳の痛くなるありがたーい言葉を俺に送りつけてきたのは、この前まで俺のフリーター仲間だった奴だ。

「それはともかく、正社員様よぉ。二十二時なんて時間に晩飯食ってて大丈夫かよ。生活リズム的に。就職先は朝早いんだろ? 昼夜逆転は就業前に直した方がいいと思うぜ」

「余裕だな。仕事開始まで、あと一週間もあるんだぞ? なんだって出来るだろ」

 就業初日に大遅刻でもかませばいいのに、と思いつつ店内を見渡す。若い女の子の店員が忙しそうに駆け回っていた。俺の視線に気付いたのか、対面に座る奴は言った。

「ほら、あんなに若い子だってこんな時間まで頑張ってるんだ。お前も頑張れよ」

「ひっでえな。そういう比較って、一番やる気を削がれるんだぜ」

 それにしても今の店員、随分可愛い女の子だったな。どれどれ名札は、と──うーん、読めねえや。両サイドの『東』と『寺』しか分かんねえ。ずいぶんいかつい苗字だ。

「経済的に不安定なお前じゃ、あんな可愛い子は振り向いてくれねーぞ」

「うるせえわ。お前だって別に、裕福でもねーだろ。人の目の保養にまでケチつけんな」

 その後も俺たちは店内で駄弁り続けた。俺も憎まれ口を叩いてこそいるが、じきにこいつも忙しくなるのだなと思い、少しだけ寂しく思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ