表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/105

第59話:自分の言葉

 女子トイレの中で笑い合う三人組。それだけなら友達同士の微笑ましい光景だろうが、そこにプラスしているのが、私。シャワー室でもないのに頭からずぶ濡れで、フローリングでもないのに壁を背にして座っている。すごい場違いだよね。笑えるなあ。なんて、今の状況を客観的に捉えることで冷静さを保つようにしている。相手はガラの悪い三人組。勝ち目はない。すれ違いざまに肩がぶつかったという理由でここまでする人たちを相手に、私の言葉が通じるわけがない。天災に見舞われたとでも思って、諦めればいい。結局私はどこに行ってもダメな人間なのだから、せいぜい相手を刺激しないように──

『自分の言いたいことぐらい、言えるようになれよ』

 その時、その言葉が頭の中で反芻された。先日、あの人に言われた言葉。私の核心をついた言葉。その言葉が私の中で跳ねて、飛んで、転がって──弾けて、貫いた。

「助けて、金橋さん……!」

 バン、という乱暴な音を立て、入口のドアが開く。そこから姿を現したのは、長身で金髪で、ピアスを開けてて──私が一番、友達になりたい女の子だった。

「そいつにも連れションするダチが出来たのかと思ったけど、どうやら違うみてーだな」

 三人組は『お前は関係ねーだろ』と金橋さんを罵ったが、彼女は微塵も臆さなかった。

「てめーら……、前にも言ったよな? アタシの前でピーピー喚くな、って」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ