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第57話:カラオケ愛

「マツオ〜〜〜! 元気にやってるか〜〜〜!? 今日も遊びに来たぜ〜〜〜!!」

 俺はマイクを通して、特徴的なビブラートを響かせた。トレーを携えて入室した制服姿のマツオーはしかめ面をしながら、俺の手元にオレンジジュースを置いた。

「僕の苗字は松岡なんだけど、いっつも呼ばれない『カ』の気持ち、考えたことある?」

 俺が考えてるのは有栖川さんのことだけだよ〜〜〜、と再度ビブラートを響かせてから、有栖川さんに提供してほしかったことを伝える。マツオーは呆れ顔を浮かべた。

「合計三千円分のフードメニューを頼んでくれたら、喜んで呼んでやるよ」

 そりゃヒデエよ、とぼやく俺を、『本気で気が知れない』という顔で見るマツオー。

「『立てば爆薬、座ればボカン、歩く姿は破滅型』みたいな人だぞ、あの人」

「物騒な都々逸を詠んでやるなよ……。でも有栖川さん、チョー綺麗じゃん。俺はあの人の美しい姿さえ見られればそれでいいんだよ。ただただ顔の良い人を眺めたいんだよ」

 俺がそう言うと、マツオーは「芸能人をテレビで観てる感覚か」と呆れた。

「それはともかくお前、うちに来過ぎだろ。週何回来てんの? 夏休みは終わったぞ」

「夏休みが終わっても、俺のカラオケ愛は終わらねえんだよ。この夏、何回カラオケオフ会をしたことか。それでは、聴いてください。有栖川さんへの愛を歌います」

 仕事中だよバカ、と言い残して、マツオーは部屋から退室した。

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