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第44話:いくらお願いされたって

『頑固者』と辞書で引いた時、その説明文の中に出てきても良いぐらいに、俺は頑固者だ。一度こうと決めたら、てこでも動かない。どんな説得にも応じない。ずっとそうして生きてきた。固い意志を持つ男、それすなわち俺である。いくらお願いされたって、俺は自分を曲げることは決してしなかった。そんな自分を、誇りに思っている──

 ……いや。正確には『思っていた』だ。俺は最近、自分のことを嫌いになりつつある。その原因は、彼女にある。先日付き合い始めた、俺の人生で初めて出来た可愛い彼女。

「ねえ……、今日もバーガー屋さん行きたいんだけど、だめ?」

 頑固な俺は、食にもストイックである。三食きちんと栄養バランスを考え、自分に最も適した食事を選択している。ゆえに、ジャンクフードは好まない。……しかし。

「だ……、だめなわけが、ないじゃないかぁ〜」

 しかし彼女に『だめ?』と小悪魔的な上目遣いをされて、断れるわけがなかった。

「昨日まではセーブしてたから、今日はあのメガ盛りバーガー食べたかったんだよねー」

 しかし俺の彼女、いささか大食い過ぎやしないか。彼女はフードファイター顔負けの食事量を誇る上、全然太らない体質だ。対する俺は、食べたら食べた分だけ体重に影響する。自分を律していたいのに、今日も俺は彼女の『一緒にご飯が食べたいな〜!』という可愛いお願いを拒めない。『頑固者』の説明文から俺の名前が消された想像をした。

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