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休養を明けて

あの日から3日経った。

サクラの尽力もあり俺の怪我は完璧に治った。

ベットから殆ど動かずバキバキに固まった体をゆっくりと準備運動で解し、休養中お世話になったセリアさんにも一言お礼を言って宿屋を出た。


『今日はどこ行くの?』

「そうだなぁ...1度ギルドに行って近況確認しよう」


サクラの言葉にそう返した。

寝ていた間にどんな事があったのかちゃんと情報収集するのは冒険者として大事な事だ。

そんな事をを考えながらギルドに入ると、3日ぶりに来たギルドは相変わらず人が多くザワついていた。

今日は依頼の方ではなく情報が載っている掲示板を確認した。


・ホルトュナ草原にグリーンウルフの群れが出現。大規模討伐作戦の参加者求む。

・ホルトュナ遺跡で我がギルド所属の冒険者がレアアイテムを発見。近々オークションに。

・フォイニル森林封鎖!騎士団による調査隊が編成される!初心者殺し再出現の謎解明となるか!?


掲示板に書かれた情報で重要そうかつ俺にも関係しそうなものをピックアップした。

この中でも特に気になるのはフォイニル森林の封鎖だろう。

調査隊が編成されているという事はやっぱり初心者殺しの2体出現は珍しい、いや今までに前例が無いのかもしれない。

それはゲームの設定との違いが出始めている事を意味する。

どういう事なんだ?

大して良くもない頭で考えていると、ふと思いついた事があった。

ま、まさかあのチャラ神!面白そうって理由で神様的パワーで世界を弄ったん『それは濡れ衣だぜ少年!?』...!?

突如すぐ近くで聞こえた否定の声に思わず周りを見渡すが、俺の周りには誰もいない。

と言うか今の声はあのチャラ神だった。


『うにゅ?どうしたのスタン?』

「あ、いや。何でもないよ」


サクラの言葉にそう言って笑って見せるが、どうにも口の端ヒクついてしまっている。

直接脳内に話しかけんなよ!?ビックリしただろうが!!

そう心の中で叫ぶが返答は無し。

どうやら疑いを晴らしたかっただけのようだ。

...まぁ、いいか。とりあえず移動しよ

釈然としないまま俺達はそそくさとギルドを後にして次の目的地に向かった。




場所は変わって王都の鍛冶屋。

ここは俺が円盾を買った場所でもある。

入口に掛けてある銭湯の暖簾に似た布をくぐり中に入る。


「こんにちわー」

『こんちにわー!』

「ん?おお、こないだの坊主じゃねぇか!!怪我はもういいのか?」

「今日やっとベットから出れましたよ」

「そうか!そいつは良かったな!」


俺の言葉にガハハと笑うモジャ髭のオッサンはここの店主でドワーフのアインさん。

俺に丸盾をオススメした人でありギルドで倒れた時ぶつかった人でもある。

この世界のドワーフは体が大きく筋骨隆々と言う言葉が凄く似合う容姿をしている。

その姿から分かるように力は人間の倍近くあり、金槌で鉄を打つ姿は迫力がありそれだけで金が取れる程だと父さんが言っていた。

絶対に負けるから飲み比べをするなとも言っていた。

そんな事を思い出しつつ要件を伝える。


「新しい片手剣、あとこの盾が直せるか見てくれませんか?」

「もちろんだ。まずは盾を見せてみろ」


言われて持ってきていた丸盾を見せる。

アインさんはじっと観察や確認をしたあと、髭を軽く揉みながらふーむと唸った。


「少し持ち手がガタついとるが手直しすれば問題なく使えるだろ。明日まで預かってもいいか?」

「お願いします」

「そんじゃ、こいつはここに置いておいて次は剣だが......ちょっと待ってろ」


アインさんはそう言うと店の奥に入っていった。

暫くして戻って来ると1振りの剣を手にしていた。

俺はそこまで剣を見る目がある訳じゃないが、俺が使っていた剣より良い代物だと言うことは分かる。


「コイツをやるよ」

「は?やるってタダでですか!?」

「あぁ...と言っても俺も打算が無い訳じゃない。そいつは最近作った試作品でな。簡単に言えばどのぐらいの威力が出るか調べて欲しいんだよ。俺じゃ単純な筋力で敵を粉砕しちまうからな」

「な、なるほど...でもなんで俺に?」


俺は生まれた疑問をすぐに尋ねるとアインさんは大きな声で笑いこう答えた。


「有り体に言や坊主が気に入ったのさ。最近のガキにしゃ肝が座っとるしな」

「えっと...それって初心者殺しの件ですよね?あれは単に逃げ場が無かっただけなんですが」

「それでも初心者殺しに立ち向かったのは凄ぇ事だ。前に組んだガキはビビって腰抜かしちまったからな」


その時の事を思い出したのか渋い顔をするアインさん。

何だか過大評価されている気もするがそれでも冒険者としてこういう風に認められた事は凄く嬉しかった。

そして、それに応えたいといも感じた。


「分かりました!この剣ありがたく使わせてもらいます!!」

「おう!感想待ってるぜ!!」


それから暫くアインさんと話をして鍛冶屋を出た。

明日盾を貰ったら早速試し斬りと洒落こもうと決めて。

どーもこんにちは!連続担当の欠陥少年です!

もうすぐ夏休みが終わる若しくはもう終わっている頃でしょうが、皆さん今年の夏はどう過ごしましたか?自分は今年の夏はのんびりとしていました(全く本編には関係ございません)。

さて、次のスタン君の冒険を乞うご期待!


誤字・脱字の指摘、感想・批評等を随時募集しています。

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