ステータスの伸び
町に帰るとすでに日が傾きかけていたので、急いで教会に駆け込む。
教会のステータスの確認の終了時間は、日の入りなのだ。
受付にはクロムウェルさんがいた。
「おや、スタンさん。何か御用ですかな?」
「ギリギリですいません!ステータス確認だけさせて貰えますか?」
「そんなに急がなくてもいいですよ。ごゆっくりどうぞ」
2回目なので案内はなく部屋に行く。
ちゃっちゃと出力だけ、済ませてクロムウェルさんに感謝を伝えて宿へと帰った。
逸る気持ちを抑えて、宿で食事を済ませて部屋に向かう。
今日もおいしい食事だったとだけ言っておく。
「さっ、お楽しみのステータス確認だ」
『どれだけせーちょうしてるかたのしみだね!』
さてどんな感じに成長してるのか楽しみだ。
名前:スタン・ホルト
性別:男
種族:人間
クラス:テイマー
HP:136/136
MP:65/65
STR:E-
VIT:F+
INT:E
MND:F
DEX:D
AGI:F
称号:魔物と心を交わす者
スキル:テイム
魔心伝心
お、HP、STRとVITが上がってる。そりゃあんだけ剣振って、攻撃を受けてたら上がるのも必至ってもんだ。
元々高かったDEXと今回の戦闘で使わなかった魔法に関係するステータスは変動がなかった。
しかし、このスキルの魔心伝心もよくわからないものだ。
サクラと会ったときは、しっかり発動したのに今日の戦いでは全く発動しなかった。
推測するとすれば、俺が戦うモンスターには聞かないとかか?
そういえば、スライムイーターと戦った時も発動しなかった。
つまり、そういうことか......?
これからはその辺も気を付けなくなちゃな。
『ねー。どうだった?』
「あんまり伸びは良くなかったな。でもあんまり戦ってないから仕方がないのかも」
『そっかー。ねぇねぇわたしにはステータスないの?』
「あ、そっか見せてなかったけ。ほら、スキルから見れるからみせてやるよ」
俺はスキル欄をタップして、表示する。
名前:サクラ
性別:女
種族:スライム
クラス:見習いエンチャンター
HP:102/102
MP:28/60
STR:F
VIT:F
INT:E
MND:E
DEX:F
AGI:F
称号:なし
スキル:回復魔法
補助魔法
犯罪歴:なし
なるほど。やっぱり、普通のスライムとは違ったステータスになっているな。
スライムにしては高いMPとINT、MIND。それ以外のステータスはスライムの初期値と同じだな。
そして、一番違うのはクラス。
ゲームの時はスライムは必ずファイターだった。それが見習いエンチャンターか......。
まあ、明らかにファイターではないと思っていたけど、見習いエンチャンターか珍しい職業だな。
「いい感じだけど、結構珍しい感じだな」
『ふーん。そっか』
こいつ興味ねぇならきくなや!
ったく。でも、これならもうちょい難しいクエストをやっても問題ないかな。
さて、明日は何をやろうかなあ。




