警察と話す時は気をつけよう
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「……いい加減吐いたらどうだ」
「……」
「もう我慢するのはよせ。吐いて楽になれ」
「……」
「さっさと吐きやがれええええ!金松蓮んんんんん!」
「オエエエエエエエエエエエエエエ!」
剣璽の顔面にショートケーキとキウイが混じったものがぶっかかる。そう、先程まで蓮ちゃんの胃の中に入っていたものだ。
やはり蓮ちゃんはピースをする。
「どう?剣璽!ちゃんと吐けたでしょ??」
「……おい羽菜奈。こいつにバズーカーもう1発お見舞いしてやれ」
「わかりました剣璽剣志」
そして一発ドカーン!!!!またも蓮ちゃんは丸焦げに。おいおい大丈夫かよ。
「……剣璽?いくら容疑者とはいえ、警察がこんなことしていいと思ってるわけ?」
「ん?俺は愛知県警だ。東京の奴らとは殺り方が違うんだよ」
いや、それ犯罪者が言うセリフだから。
「ともかく、だ、蓮。お前は2人も殺害して、今逮捕されている。いくら昔からの仲とはいえ、殺人犯を許すわけにはいかん」
ごもっともです。
「お前が殺したんだろ?素直に罰を受けろ」
「……」
え?何この展開。こんな展開この話にはいらないんですけど!?作者もこの展開聞いてませんよ!?
「ニヒヒ」
「何を笑っている」
「これでも私、今は探偵やってるのよ?」
「それがどうした」
「あなた、何故私を送検しないわけ?」
「何?」
「だってあなた達言ったよね。『証拠』があるって。なら別に私の自白なんて必要ないよね?」
「……」
「ではここでクエスチョン。何故、あなた方は私に自白させようとしているのか。
アンサー。その証拠が不十分だった、もしくは無くなった、か」
「……」
……………なんですかこの探偵みたいな会話。
あ、これ『ゴールド探偵、蓮ちゃん』か。そうか一応探偵ものの話なのか。
「どうやら後者が図星みたいねぇ剣璽?」
「さぁな」
「あらそう?私なら力を貸してあげてもいいのよ?」
「……どうやらまだ苺女にはかなわねぇな」
「あら、じゃあ教えてくれるのね」
とてつもなくシリアス的な雰囲気だし、動きないんで、しばらく作者は黙ってますね。はい。
「……実は宋史浩意と女、細流蒼ちゃんは死んではいない」
「あら残念」
「……だが我が警察が駆け付けた時は死にかけだったんだ」
「それは私のせいかしら?」
「それはしらんが、体中に毒が回っていた、と報告が来ている」
「……私毒殺しようとしたっけ……?」
「だがお前がその場にいてノコギリを持っていたからな。現行犯逮捕をしたのだろう。しかし、原因は毒」
「……そう。わかったわ。つまり、私がノコギリで殺そうとしていたところを警察が現行犯逮捕したが、あの子達が死にかけになっていた原因は毒。私が毒をあの子達に飲ませた証拠はどこにもないから送検できないわけね」
…………。
「まぁな。だが、近くに落ちていたショートケーキを調べたところ、毒が混じっていた」
「あら、じゃあそのショートケーキが原因なわけね」
「あぁ」
蓮ちゃんはショートケーキをどこかで見たような気がしたが、2度のバズーカーにより記憶が曖昧になっていた。
「 それでショートケーキが好物のお前が犯人ではないか、と思ったのだ」
「馬鹿なこと言わないで?誰が命ともいえるショートケーキに毒なんて下品なものいれると思うのよ」
「だが……--ッ!?」
その一瞬、先程まで座っていたはずの蓮ちゃんが剣璽の真後ろに立っていた。
「--私を甘く見ないでもらえるかしら?」
その言葉が終わるのと同時、瞬きをしたあとには蓮ちゃんは椅子に座っていた。
「……まだ何かあるでしょう?」
少し恐怖を覚えたすぐ、続けて喋ってくる。
「お前の言う通り、お前が持っていたノコギリが、無くなったんだ」
「あらそう」
「あれから出世してな、俺は今刑事部捜査第二課の課長だ。今回の事件は程度の低いと見なされたのか、我が第二課が受け持つことになった」
今の警察組織は程度の高いもの程第一課が受け持つことになっている。大きすぎるものは刑事部全体で受け持つが。
「お前がここに搬送される際、一緒に証拠の物も来る予定だったのだが、中身がなくてな」
「ふーん……」
「まぁ……」
「つまり、このままじゃ第二課の失態になるからどうしても私を逮捕しなきゃならないのね」
「……」
「あら図星ね」
だからなんなんだよこの展開。
「まぁおおよそ原因はわかったけどね」
「何……?」
「……私を今解放してくれるなら、剣璽、あなたを救ってあげてもいいんだけど?」
「救わなくていい」
「あら」
「俺は救わなくていい。ただ、部下だけは救ってほしい」
頭を下げた。剣璽が頭を下げた。あの剣璽が頭を下げたのだ。って読者にはなんのこっちゃわからないと思うのですが。
「まぁいいわ。じゃあ--
--お金を頂きにいきますか♪」
そう言って蓮ちゃんは……倒れ伏せた。
「蓮んんんんんんんんんんんん!?」
「金松蓮んんんんんんんんんんんん!?」
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「何!?死体もないだと!?」
第二課は荒れていた。
「す、すみません!少し目を離した隙に、死体が消えました……!」
「あら、やっぱりこうなったわね」
「予想していたのか?」
「えぇ。というか、まだ気付かないわけ?」
「何が?」
「はぁ……あのね、ここの愛知県警はそんなに防犯緩いんですか?緩くないですよね?だったら犯人は--」
「--警察組織の中にいる」
「あら、そのセリフは私のセリフよ?羽菜奈ちゃん?」
そろそろ皆これ一応コメディーというジャンルであること忘れてないk--
「まぁツッコミ役が誰もいないからね」
「ん?」
「なんでもない。独り言よ」
主人公が答えたぁぁぁぁぁぁ!?それイケないやつぅ!?
「私はそう簡単にイかないわよ?」
「ん?」
「なんでもない。独り言よ」
下ネタに走るんじゃねぇええええええ!てか急にぶっ込んでくるんじゃねええええ!作者がちょっと行き詰まったからってめちゃくちゃにしていいわけじゃねぇよ!?……て、てか行き詰まってねぇし!ちゃ、ちゃんとこれも構成のうちだし!
「まぁつまり。何故かはわからないけど、この事件、どうやら上は何かを隠したいようね」
「上、か……」
「さぁて、ということで直接聞きに行きましょう!」
【は????】
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「あら、久しぶりね作者」
ど、どうもお久しぶりです金松蓮さん。
「今日は私と1対1ね。嬉しいでしょう?」
とてつもなく嬉しくて光栄に思ってます。はい。
「だからと言って襲わないでね☆」
誰が襲うかこの苺女バカ女!!!
(あ、やべ……
「ニヒヒ♡」
ギャ、ギャァァァァァァァァァ!!!!!!
「次回、金松蓮、作者高橋創将殺害容疑で逮捕!?
お楽しみ!」
なわけあるかぁぁぁぁぁぁぁ!