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加齢臭・馬路草【かれいしゅう・まじくさ】爆誕。
「完成いたしましたァァアッツ!!」
ヨネスケが持てる力を全て使い切った、搾り出すような声で叫ぶ。
時間は1時間30分ジャストだ。
「よくやった……」
オレは目の前に張られた大型の鏡に自分の姿を映す。
そこには、現役高校生の面影は全く無く。
老いぼれた、乾燥したキューリみたいなジジイが立っていた。
「素晴らしい…ッ!」
「ジェネシス様からお褒めの言葉をいただけるなんて!!」オレの言葉にヨネスケがむせび泣く。
「衣装も用意してありますッ!杖、ハラマキ、なんかジジイがみんな着てる緑っぽいジャンパー、灰色のベレー帽です!」
オレは衣装を身にまとうと、腰を鈍角に曲げ、手をバイブレーションさせてプルらせる。
ランジェリーを求めるハンターとしての殺気を完全に遮断する、仮の姿が完成した。
「加齢臭・馬路草【かれいしゅう・まじくさ】爆誕……ッ!!!」