そしてオレは叫ぶ。
次の瞬間、俺の怒号に我を忘れたマラ宮が肉山を振り切って。
オレにとび蹴りを浴びせる。
蹴りと同時にオレは後ろへ跳び、女子更衣室のある教室へ転がり込んだ。
そのままキサラギの机のところまで激しい音を立てながらもんどうりうって。
オレは閉めていた脇の力を解放する。
学ランの隙間からブラを落とし、衝撃でめちゃくちゃになった教室の女子制服の中に紛れ込ませた。
これでブラを放棄して、両手が自由になる。
オレはマラ宮との距離から蹴りを予測していた。
全身にダメージは受けてしまうが、自然に女子更衣室に引き返すには、この方法しかなかった。
激怒したマラ宮はそこからオレに向かって走って飛び掛ると、馬乗りになる。
オレの顔が陥没するまでマウントから滅多打ちにしようとするつもりだろう。
オレはその瞬間、鼻の奥から咽喉へ流し込んでいた鼻血を。
マラ宮の顔めがけて大量に吐き出した。
嫌がってのけぞるマラ宮。
オレはその隙をついて、マラ宮の右手の指を両手で掴みにいく。
マラ宮の薬指が偶然オレの手に引っかかり。
オレはそれを離すまいと両手で自分の胸のところに引き寄せ、握りこむ。
やった。
そしてオレは叫ぶ。
「たあああすけえぇぇぇてえええっぇぇええあぁああっせええええんんんせええええええええええええぇぇええええ」