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第62話「勇者ランド・エルティネスの過去④」

 その後、俺たち勇者パーティーは、王都へと戻った。

 すると、すぐに国王から呼び出しを受ける。

 俺たちは謁見の間へと通され、今回の事件について説明をした。

 最後に、魔王軍四天王の一人を倒したと話すと、国王は驚いた顔を浮かべた。


「おおっ! まさか、魔王軍の幹部を倒すとは、流石は勇者殿!」

「あ、いや。倒したのは俺では……」


 俺が、チラリと横を見る。そこには、退屈そうな顔を浮かべているデントの姿があった。


「あれは僕のおかげだよ」

「……むぅ? なんじゃ、この子供は? ……勇者殿の知り合いか?」

「はい。実は……」


 俺は、先程あった出来事を国王に話した。

 すると、国王の顔が曇っていく。


「……なるほどのう。この子供が、魔王軍の幹部を……。俄には信じられんが、勇者殿が嘘を言うとも思えんしのう」

「ええ。間違いありません。……つきましては、彼を我々のパーティーで預かろうと思うのですが」

「なに、勇者パーティーに?」


 国王は、少しだけ眉間にシワを寄せて、こちらを見てくる。


「はい。彼ほど優秀な人材は他にいないと思います。ぜひ、我々の元で鍛え上げようと思っています」

「ふむ……まあ、よかろう。好きにするといい」


 許可が出たようだ。

 しかし、周りにいた貴族たちは、あまりいい顔をしていない。


「あんな子供を入れるなんて……。大丈夫なのか?」

「幹部を倒したなどと、信じられぬなぁ。そもそも、あの細腕でまともに剣を触れるかも疑わしい」

「全くだ。大方、何かトリックを使って倒したんだろうさ」


 そんな言葉が次々と聞こえてきた。

 ……まあ、想定通りの反応だ。俺だって、あの戦いぶりをこの目で見なければ信じられなかっただろう。

 すると、国王が声を上げた。


「静かにせよ。勇者殿は、我らのために戦ってくれておるのだ。それを疑うことは許さん」

「は、はい。申し訳ありません……」


 貴族たちは一斉に頭を下げる。


「勇者殿。聖剣を手に入れ、後は魔界へのゲートを繋ぐのみ。魔王との戦いは、近い。其方たちの活躍に期待しておるぞ」

「はっ!」


 俺はそう答えると、勇者パーティーと共にその場を離れた。

 俺たちは、王城を後にする。

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