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もうひとつの意味

作者: 冬姫0818

私には好きな人がいる。ひとつ年下の部活の後輩。友達として、結構話すことはあるが、私の想いは彼には伝えていない。伝えたくても伝えられないのだ。伝えようと思ったことは何回もあった。でも、できなかった。直接言葉で伝えようと思っても、何も言えずに終わってしまうし。手紙を書いても、渡す勇気は私にはなかった。だから、伝えていない。



数日が経ち、高校の校庭。私は彼とふたりでベンチに座り、他愛もない話をしていた。彼と会話をしていく中でいろんな人が話の中で出てきている。私は少し考えながら話を聞いていた。


もちろんの事だが、私はまだ想いを彼に伝えていない。そして、伝えない方がいいんじゃないか、と思い始めた。私が想いを伝えた時、彼がどう思うのか、彼が私の事が嫌いだったら、嫌いな人に告白されて、嫌な気分になるだろう。彼が私の事をどう思っているかなんて分からない。だけど、もし・・・・・


つまり私は、伝えた後の事に恐怖しているのだ。


そう考えている私の目の前には校庭のたくさんのクローバーが広がっている。クローバーには幸運の意味がある。・・・・・私は何もしない方がいいのかな。彼が幸せであれば、それで・・・・・


クローバーを眺め、そう考えていた私はたくさんあるクローバーの中からひとつ、あるものを見つけた。他とは違い、葉が1枚多い四つ葉のクローバー。


そして、私はひとつあるとことを思い出す。


・・・・・そうだね。


私は四つ葉のクローバーを手に取り、彼に差し出す。


「これあげる。私の気持ち」


私はなんで弱気だったのだろう。自分が伝える事ができないからって逃げるように思考を変えて・・・・・。


彼には、わからないだろう。私が何かを伝えているなんて。でも、今はこんな伝え方しかできない。これの意味は強めだけど、今まで弱気だったから、別にいいだろう。今度は、ちゃんと伝えるから。


四つ葉のクローバーの花言葉。『幸運』そして・・・・・









『私のモノになって』

花言葉で書いてみました。クローバーの花言葉は結構好きです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 好きな人ほど臆病になってしまうものですよね。そんな年齢の描写がよいです。
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