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オレンジ  作者: JiN
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12の悪魔

ー2017年4月1日ー


「happybirthday to you〜♪」

友人の大樹は毎年、僕の誕生日には大きいケーキとなにかしら要らなそうでちょっと欲しい絶妙なプレゼントを用意してくれる。

そして今年も彼は笑顔で僕に焦げ付かないと話題の1万円のフライパンをくれた。

cmを見てて欲しいとは思いつつ簡単に手が出せる代物じゃなかったからすごく嬉しかったりもした。

今年で21歳。就活との戦いが始まろうとするそんな時期だった。



ー4月3日ー


ピーンポーン

朝も早く8:00にそのチャイムは鳴った。

僕はちょうど毎日見ているニュースが終わりテレビを消して音楽を流そうと思っていたところだ。

月曜日ともあってきっと大樹だろうと思いつつも少しの違和感を感じながらインターホンを確認した。

画面には大柄な男と小柄な男が写っておりその二人共に見覚えはなかった。

不審に感じつつも綺麗な身なりをしていたのでインターホンごしに話を聞くことにした。


「はい、どちら様ですか?」


『朝早くにすみません、こちら、、警察のものです。雪越さんのお宅ですよね。少しお話がございまして、、、』


パッと考えたが警察に捕まる様なことをした覚えはない。誰かと勘違いしてるのかなにか近くで事件が起きてその聞き込みと言ったところだろう。

何も知らないのだから出ないのも不自然だしきちんと出て話せばいいだけだろう。、、そう思い僕は鍵を開けた。


「雪越ですが、なにかあったんですか?」僕が探るように尋ねると小柄な男が食い気味に言った。

『4月1日夜、あなたはどこで何をしていましたか?』

すごく嫌な感じだ。事件でも起きたのだろう。だがあいにくその日は誕生日パーティーを大樹に開いてもらっていたからアリバイというやつは成立するはずだ。

「その日は誕生日だったので僕の自宅で友人と食事兼パーティーをしていました。」僕は淡々と言った。すると小柄な男が

『友人、、とはこの方ですか?』と胸元のポケットから1枚の写真を出した。


そこに写っていたのはまさしく大樹だった。


「はい、その人です。」僕は何故大樹の写真を警察が持っているのか気になりつつ言うと大柄な男が言った。


『その男、大樹という男が1日の夜、死んだ。その日最後に通話履歴にいたのがお前、雪越だ。署まで同行してもらおうか。』


「は?」


思わず口を開き、そう言っていた。

大樹が死んだ?

1日の夜と言えば10時頃まで2人で倒れるくらいに飲んで大樹に泊まっていく様に勧めたが次の日がバイトと言って帰っていったのだ。

だがアリバイを証明も何も証明相手が殺された?とあれば自分が疑われるのは無理がないとは思った。

兎にも角にも今の僕にはやっていないと言い張ることしか出来なかった。


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