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チート・イン・プログラム  作者: みかんちゃん
第1章 転生 幼少期編
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第3話 実践チュートリアル

 黒崎が転生してから3年の月日が流れた。


 「おーい、起きろよリュート」


 「もう起きてるー」


 自分の事をリュートと呼んでいるのは兄のグランであった。黒崎は転生後クロノス家の次男として生を受け現在はリュート・クロノスとして生活していた。兄グランは自分より3つ年上で6歳となり普段は学校へ行っている日だが今日は休みであった。


 リュートはベッドから起き上がると服を着替え腰に短剣を装着すると勢いよく2階から1階へと駆け下り食卓へと顔を出す。


 「おはよう」


 元気よくリュートが挨拶すると笑顔で皆が返事をする。


 「おお、おはようリュート」

 

 「おはようリューちゃん」


 「遅いぞ、リュート」


 父ハイル・クロノスは読んでいた書籍をパタンと閉じると支度をしてこようと席を立った。母リーネ・クロノスはリュートの朝食を用意すると食卓の椅子へ腰掛けた。グランは用意された朝食を早く食べろと急かすものだからリーネに朝からお説教を受けている。リュートはそんな事はお構いなしにいただきますをすると朝食を食べ始める。


 リュートが朝食を食べ終わる頃にハイルは食卓へ再び現れた。


 「準備できたから先にいっているぞ。グランは先に来なさい」


 「はいよ、リュート後でな」


 グランは席を立つとハイルと並んで家を先に出て行った。リュートも置いていかれまいと急いで残りを駆け込んだが気管に詰まってむせてしまった。


 「あらあら、リューちゃん。そんなに慌てなくてもお父さんは逃げないわよ」


 ゴホゴホと咳き込みながら心の中で反論した。


 (母さん違うんだよ。少しでも多く技術を盗みたいんだ)


 詰まっていたものを流し込むとごちそうさまをして急いで2人の後を追った。グランとリュートは週に1回だけ父が剣と魔法の稽古をつけてくれるのだ。普段どこにも出かけられないリュートはこの1日を楽しみにしていた。

 

 家から丘を駆け上がった所に2人が練習している姿が見て捕えられた。より一層リュートは2人の元に向かってダッシュをした。


 (おっいたいた。今日は何の練習をしているのかなぁ?)


 リュートに気づいたハイルが声をかけてきた。

 

 「おっ来たか。今日は回復魔法の練習だ」


 「おおぉ」


 リュートのキラキラと目を輝かせる姿を見たハイルは思わず口元が緩んだ。


 「では一度お父さんが手本を見せるから見ていなさい」


 ハイルはそういうとそこら辺にいるトカゲを捕まえると尻尾を短剣で切り落とした。そして呪文を詠唱しはじめた。


 「ヒーリング」


 ハイルがそう唱えると淡い光が手の中に集まりやがてトカゲのしっぽが見る見る内に生えてきて元の形状へと姿を変えた。


 「すごい、尻尾が戻った!」


 「そうだろう?ヒーリングを極めれば瀕死であっても元通りさ。まぁお父さんはそこまでではないんだけどな」


 「おい、見てくれ!」


 グランがそういってトカゲを持ってきたのでトカゲを見てみると尻尾がチョロっとだけ申し訳なさそうに生えていた。


 「……あぁすごいな。やるじゃないか」


 「……うん、お兄ちゃんすごいや」


 残念ながらリュートにも先ほどのような驚きはなかったが当の本人はこれで満足しているのだからよしとしよう。リュートは先程のヒーリングの魔法解析を行う為、地面にいカリカリと字を書き始めた。


 『淡い光が出たと言うことは光属性か?いやそうするとヒーリングを使えるものはごく一部の限られたものだけが使えるという事になる。おそらく別の…火と水の組み合わせか!温泉は治癒効果があったしそれに魔力で活性化をすれば』


 イメージができたリュートは立ち上がるとこの世界では誰もが使用する事ができるスキルを使用する。


 「ステータスオープン」


 【名前】リュート・クロノス

 【職業】ニート

 【HP】30 / 30

 【MP】0 / 0

 【腕力】5

 【俊敏】5

 【知能】70

 【能力】プログラミングスキル Lv3(文字数制限3000文字×Lv)


 リュートのステータスは3歳としては普通のステータスではあるがMP0という魔法使いにはなれないという絶望的なステータスと供に前の世界の知識もあり知能だけは今の世界の学者にも引けを取らない知能を持っていた。リュートはステータスを開くとプログラミングスキルをタッチした。これの使い方はこっちの世界に来た時に直感的に分かった。リュートがタッチをするとプログラミングを書くための画面とキーボードが表示された。キーボードの文字が元の世界にいた時のままであった為、比較的退屈せずにこのスキルを使って遊ぶことが出来た。


 『さてと、この前の水の魔法ファンクションと今回作る火の魔法ファンクションを合わせれば出来そうだな』

 

 範囲制限無 魔法型 ファイア(MP i)

 {

   火の原型 = 魔力練成(i)

   ファイア = 結合(魔法具現化(火の原型),火の属性付与(i))

   発動 ファイア

 }


 範囲制限無 魔法型 ヒーリング()

 {

  発動 ファイア(30) + ウォータ(30)

 }


 コードを記述しコンパイルを行う。正常に終了したので画面を閉じてリュートはトカゲを捕まえて同様に尻尾を切り落とし魔法を唱える。


 「ヒーリング」


 MPを振りすぎたようでトカゲの尻尾は瞬く間に再生しそれどころか身が引き締まり随分とガッチリとした体形のトカゲへと変貌してしまった。


 「……やりすぎました」


 それを見たハイルとグランは口をアングリと開いたまま塞がらなかった。


 「…父さん、やっぱりリュート天才だよ」


 「…あぁ父さんもそう思う」


 

プログラムの部分をどう表現するか迷いましたがゴリゴリ書いてしまうとマニアックになってしまいますので記載のない部分は関数かファンクションで既に作成済みと解釈いただけると助かります。


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