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伝説の木の棒 後編  作者: 木の棒
後日談
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第1話 新しい世界

 新しい世界が創造されて1年が経った。

 俺はルシラとして、この世界に生きている。



 3つの木の棒が1つになり新たな世界を支えた時、俺の意識は消え去ると感じていた。

 だが、俺は消えなかった。


 誰かが俺の意識を拾い上げてくれたような気がする。

 それが神なのか、それとも……。



 俺はルシラとして生きているが、残念?ながら人間ではない。

 木の棒なのだ。


 木の棒なのだが、目覚めた時にいた泉の水を浴びることで一定時間だけ、人間の姿でいられる。

 どういう仕組みなのかまったくもって不明だが、とりあえず人間の姿になれるのだからよしとした。


 泉の水を浴びれば、だいたい1日ぐらいは人間の姿でいられる。

 たくさん泉の水の中に浸かっていても、人間の姿でいられるのは1日ぐらいが限度だ。

 つまり、人間の姿でいたければ、俺は定期的に泉の水を浴びる必要がある。



 そのため俺達の家は、なんとこの泉を家の中に入れるように建てられたのだ!

 泉独占です。


 ま~俺以外にこの泉を必要とするやつなんていないだろうから、問題ない。


 というわけで俺達の家は世界の中心、世界樹の真下にある。

 この家で、俺はアーシュと2人で暮らしている。



 泉の水で人間となった俺だが、前世の俺とは違いこの世界基準の容姿をしていた。

 ただ、黒髪黒目は同じだった。

 なかなかのイケメンだと思う。

 年齢も、前世では30過ぎだったが、20歳ぐらいに見える。


 中身は木の棒なので、年齢ではなく樹齢かもしれないが……。



 木の棒になっている間は、もちろんアーシュの雷神刀になれる。

 以前の能力はそのままだ。


 そして、俺達は幸せで静かな新婚生活を……送れていない。


 たったいまも、雷神刀となってアーシュと共に悪魔達と戦っていますから!!!!!




 新たな世界は造られた。

 でも、それでよかったよかったで終わるのは物語の中だけ。


 実際は大混乱となった。


 そりゃ~そうでしょ。

 今まで、天界、地上世界、地下世界と別れていた大地が1つになってしまった。


 それだけではなく、この世界の人達からしたら見たこともない「海」が現れてしまった。

 も~それはそれは、大混乱でした。


 天界の妖精、地上世界の人間、地下世界の悪魔。

 それぞれが、この1つの大地で生きていくのだから、勢力図のようなものが出来てしまった。


 1つになった大地は、真ん中に天界だった大地があり、それを挟む形で地上世界と地下世界の大地が広がっている。


 地上世界の人達は、大ちゃんを女王として1つにまとまっている。

 いま、この世界で最も安定しているだろう。


 天界に住んでいた妖精達はアルフ王を失った。

 そのため1つにまとまらず、4つに分裂してしまっている。

 それぞれにリーダーを名乗る者がいる。

 中には、この世界は私達のものだ!と主張する輩もいるらしい。


 ちなみに、神はいない。

 新しい世界を創造した神の姿を見た者はいない。

 どこかにいるのか、それとも消えたのか、誰も分からない。


 地下世界の悪魔達や、地下世界に住んでいた者達は、結果として以前と変わっていない。

 天界だった大地を攻めたりする者もいるが、基本的には前まで縄張りとしていた場所に留まっている。


 ただ、この混乱に乗じて悪魔達の中で大きな新興勢力が出来たそうだ。

 なんでも、その勢力の悪魔の王は、自分のことを「ゴブリン神」と名乗っているとか。


 ゴブリンロード → ゴブリンキング → ゴブリン神とランクアップするのか?

 ランクアップしたところで、ゴブリンなんだからそんなに強いとは思えないが、次々と悪魔の王達を倒して勢力を拡大しているらしい。


 定住地を持たずに、いろんなとこに向かう悪魔達もいる。

 そんな悪魔達は1つになった大地のあちこちに出没するので、今も俺達の家を襲いにきた悪魔達を倒したところってわけだ。



 アーシュの親友のベニちゃんとラミアも近くに住んでいる。

 たまに遊びにきてくれて、俺とも仲良くなった。


 ま~俺の持ち主に登録されていることもあるし、鬼神と白蛇の才能に目覚めることが出来たのもあって、俺に対してすごく感謝していた。



 アーシュの父親オーディンと母親アマテラスは2人でどこかへ行ってしまった。

 旅に出てくるとだけ告げて行ってしまったのだ。



 リンランディアはクリスティーナと一緒に暮らしている。



 アーシュとの結婚式は、大ちゃんのお城の聖なる間で、ちょっと前に挙げた。

 ちょっと前になったのは、もちろん新しい世界の大混乱の中、大ちゃん達は大忙しだったからだ。


 ちなみに、結婚式にはオーディンとアマテラスはどこからともなく現れて出席してくれた。


 人間の姿になった俺を見たニニ達は、俺が聖樹の意思であることに気づいていたが、その場はアーシュ達に任せてすぐにお城に戻っていった。

 そして、そこからは大混乱の対処で、俺に会いに来ることなんて出来ないでいたのだ。



 結婚式の時にようやく落ち着いて話すことが出来た。

 なんとなく分かっていたけど、初めてこの世界に来た時から、2度目に来た時に10年という時間が流れていた。


 ニニ達と、こうやって話せる日が来るなんて思いもしなかったから本当に嬉しかった。



 嬉しかったのだが、結婚式が無事に終わった後……問題が起きた。

 そう問題だ。



 俺が11年前にしてきたこと……アーシュはそれを既に知っていたのだ。

 

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