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第2話 「俺は妹も義妹も性の対象にはしていない」

第2話。ついに義妹登場。

俺の憎しみもヒートアップ。

あれからしばらく経って、現在は正午過ぎ。

ピンポーン―――。

ちょうど掃除が終わってひと段落しているときにインターホンが鳴った。

時間帯から見てさっきの電話で聞いた子だろう。もとい、義妹だっけか。

「はいは~い、今開けますよ~」

柄でもない声を出しながら、俺は玄関へと向かい、ドアを開けた。

ガチャ―――。




ドアを開けて下を見下ろすと、そこには金髪でツインテールの小さな女の子が立っていた。

身長はかなり小さめだ。葵より小さいな。140ないんじゃないか?確かにこれはどうみても小学生。目は黒い。ていうかこれどう見てもフェイトちゃんじゃんペロペロ。…って違う!俺はロリコンではない!断じて!!俺はただ単に水樹奈々さんが好きなだけで、えっとえっと…。

「…………」

おっとそんな場合じゃないな。今はこの子をどうにかしなくては。

だがそういう少女は黙ったままだ。手に大きなキャリーバックを持っており、そのまま立ち尽くしている。

これは随分重そうだな。やっぱり持ってやった方がいいよな。

「え、えぇっと…、とりあえず中に入れよ。あ、キャリーバック俺が持とうか?」

頭を掻きながらも、とりあえず兄としてはエスコートしなくてはと思い、目の前にいる子の腕を軽く掴む。

「…っ!」

その途端、少女の身体がびくっと震えた。

え?なにこれ。俺別にやましいことは何一つしようと思ってないんだけど。理不尽もいい所だな、これ。

確かに俺は背もデカいからな。きっとそのせいだ。うん。

「あ、あぁ、ごめん。怖かったよな…」

と謝りながら頭をなでようとすると、

「…っ!!」

また震えた。

ちょっと、何よこれ。俺何やろうとしても怖がられてるじゃん。初対面からこれとか俺の第一印象が…。

「……どうぞ」

仕方ない、とりあえず普通の言葉で家の中に入れてやれ。

「…………」

それにしても本当にしゃべらないな。無口なのか人見知りなのか…。

とか思いいつつリビングに案内する。キャリーバッグがゴロゴロと音を立てる。

「とりあえずここがリビングだ。ここなら落ち着いて話せるだろ?」

葵も自分の部屋にいるので一対一で会話できる。

これでなんとかある程度信頼してくれるといいんだけど…。

「とりあえず座ってくれ。麦茶でも飲むか?」

麦茶を飲むか分からんが、今うちにはこれくらいしか飲み物がない。

「……」

無言のまま頷いてる。小動物みたいで可愛らしい。やっぱりこれくらいの年ごろが一番可愛いのかねー。

「正座でちょこんと座ってるのも可愛いな」

と言いつつ冷蔵庫からストックしてある麦茶を取り出す。

「誰が可愛いって?このロリコン兄貴」

「うわお!!なんだいたのかよ…」

思わず少し飛び跳ねたぞ!自分の部屋にいたんじゃなかったのか、こいつ。思わず麦茶こぼすところだったし。

「ここあたしの家なんだから当たり前でしょ、何言ってんの?」

「お前の悪態はいつもどうりとして、俺はロリコンではないと何度言ったら分かるんだよ」

言っておくがシスコンでもない。子供は好きだが性的な目線では見ていない。

「あいつ?私たちの義妹ってのは?」

そして無視かよ。なんのプレイだこれ。まぁこれも慣れっこか…。

「そうだよ、ほら、お前も麦茶飲むだろ?」

俺は麦茶を入れたもう一つのコップを差し出す。

「お前の触ったのなんか誰が飲むか」

くっ…。こいつは…っ!人が親切でしてやってるのに、相変わらずの反応だな…っ!




「はい麦茶。じゃあまずはお互いの自己紹介でもするか」

テーブルの上に俺と(葵の分にしようと思っていたが)この子の分の麦茶を置く。

相手から言うのは恥ずかしいと思うので俺からにしよう。まあこの子の性格考えるとってのもあるけど。義妹ちゃんは麦茶飲んでるけどまぁいいや。

「ええと、俺は源 光司。大学生だ。一応君から見たら兄にあたるかな?」

ありきたりな自己紹介だ。ほかに変わってる所もないしな。

「……兄……」

麦茶を置くと義妹はそう言った。というか今初めてしゃべったな。

「そう兄。お兄ちゃんって呼んでくれていいんだよ」

別に強制はしないが、家にはまともにそうやって呼んでくれる奴がいないので、ぜひそう呼んでほしい。

「お兄ちゃん…、私の……」

おうふ、なんという破壊力。無口キャラかわいいおハアハア。

そんなことを考えていると自然と笑い方も気持ち悪くなるわけで。

「デュ…デュフフwww」

「やめろこのロリコンクソ兄貴!」

「いて!」

「ひっ!」

殴られた。まだ何も言ってないのに。

え?あとなんでそんなに怖がってるんすか義妹さん。

「いてて、で、この乱暴で口使い荒いのが俺の妹の葵。生意気な中2ですがよろしくお願いします」

「勝手に自己紹介すんな!バカ兄貴!」

何だ。お前自己紹介とかめんどくさいことやらなそうだから代わりに言ってやったのに。

「何騒いでんだよ。ほら、怖がっちゃってるだろ!」

義妹を見ると体がブルブル震えている。うんうん、やっぱり怖いよな。この妹。

「あ、ご、ごめん。つい癖で…」

こいつが謝るとは、珍しいな。だがそんなものより大事なことがある。

「で、君の名前は?」

とりあえずこれぐらい聞いておかないとな。ずっと義妹じゃ困るし。

「若…菜…」

「え?」

「源…若菜…、…です。よろしくお願い…、します…」

おぉ、普通にしゃべった。やった!やったよー!普通にしゃべってくれたよー!

「なるほど若菜か。いい名前だね」

「そんなこと…、ない…」

なぜか目をそらす若菜。やっぱり人見知りなのかな。まぁいいや、よし、義妹計画第二段階だ。




そしてその第二段階とは、

「じゃ、とりあえず若菜に自分の部屋見せなくちゃな」

この新しい妹ちゃんに部屋を見せてやることだ。

さすがに10歳くらいなら部屋を与えても問題ないだろ。

「え…?」

ん?どうしたんだ?そんなに聞き返すようなこと言ったか?

「私の部屋…あるの…?」

なんだろう、さっきから不思議な子だなぁ。仮にも年頃の女の子なんだから部屋の一つぐらいあってもおかしくないと思うけど…。というわけで当然の答えを返す。

「あぁもちろん。家具はまだ届いてないけどな」

とりあえず明日には届く予定らしいので安心だ。ちなみに教科書などの学校道具もだ。

まったく母さんはなんでも準備してあるんだな、と思ったよ。さすが母親といったところか。

「…………」

「うわっ!なんで泣くんだよ!大丈夫か!?」

部屋があると言ったとたんに若菜は号泣した。なんだ急に、俺なんもしてないぞ!?

「うわぁぁぁぁぁん!!…うっ…ぐすっ…ひぐっ…」

「あー、兄貴泣かしたー。ぷぷぷ、20歳にもなって小学生を泣かせるなんて…ぷっ!」

「ち、違う!断じて違うぞ!おい葵!、そんな目で見るなって!!」

とりあえず落ち着かせよう。若菜の近くに行き、優しく抱きしめる。

後ろからは「うわー、何急に抱きしめてんの…。キモッ」とかいう声が聞こえてきたが気にしてられるか。こっちは今日来たばかりの少女泣かせちゃってんだよ。

「ご…、ごめんな…。そんなに怖かったか?」

「うっ…えぐっ…ひえっ…」

だんだん嗚咽が小さくなってきた。よし、落ち着いたかな。

「……」

と思ったら今度は服の袖を離さないな。どういうつもりなんだ。

「……って…」

「え?」

なんだ?よく聞こえん。

「大丈夫…だから…、手…握って…」

なんだと…。やばいな、近くに葵いるしこのまま手をつないだら絶対また殴られるな…。

だが…、くっ…!やめろ、そんなうるんだ目で俺を見るな!やめろ!やめてくれー!

「よし分かった。手をつないでやるからとりあえず部屋見に行こう、な?」

もう何やられても知った事か。好きにしろ葵。

あーあ、手ぇ握っちゃったわー。もう知らんわー。

「て…あれ?何見てんだよ、葵」

すっかり鉄拳制裁が飛んでくるかと思ったらジロジロこっちを見てやがる。何のつもりだこいつ。

「いや、兄貴のロリコンぶりもここまで来ると犯罪レベルだなぁと」

「自分の部屋に帰れ!」

まったくろくな事考えてねぇなあいつ。まぁいいや、とりあえず左手に若菜のキャリーバック持ってっと…。ちなみに右手はがっちり若菜にロックされています。

手を握ってくれるという事は信頼されてると思うんだけど…、なんだかなぁ…。




リビングから移動して若菜の部屋。前は物置き場にしかなってなかったのを俺が掃除して綺麗にしておいた。まったくほめてもらってもいいぐらいだぜ。そんなやつこの家にはいないけど。

「どうだ?ここが今日からお前の部屋だぜ?」

若菜の部屋は壁紙が白。床はピンクの6畳間。今は何も家具がないのでガラガラだ。

「うわぁ……」

珍しく歓声を上げ、喜びの表情で部屋を見渡す若菜。かわいいなぁ。

「どうだ、満足か?」

「……」

また無言で頷いてる。今度は普通に話せるようにしないとだめか?

いくらなんでも人見知り激しすぎだろ。

「よし、じゃあキャリーバックはここに置いておくから。で、今日は布団ないから俺と一緒に寝るか」

「……」

頷いたが、無言だと喜んでるのか気持ち悪がってんのか分からんな。多分後者だと思うけど。

と、俺はそのまま次の予定の確認のために腕時計を見る。

「ええと…、え!?もう3時!?悪い若菜。夕食の買い出し行ってくる。葵に会ったら言っといてくれ」

「……」

うん、頷いてるし分かったみたいだな。別に葵と二人でも大丈夫だよな。あいつ俺には厳しいけど小さい子相手なら大丈夫だろ。

俺はそのまま財布を持ち出し、ポケットに入れると、

「よし、じゃあ行ってくる」

そのまま玄関のドアを開けた。



葵と若菜一緒だけど、若菜は可愛くておとなしそうな子だから大丈夫だよな…?うん、妹を信じろ!兄貴!

といつもなら考えなかった妙なことを考えつつ、俺はスーパーを目指した。




ということで2話でした。

今さらになって気づいたのですが、キャラ紹介とかしてなかった…。

簡単にですが、解説しておきます。



みなもと 光司こうじ

20歳の大学生。両親とは別居し、今は実の妹の葵と一緒に暮らしている。ロリコンでもシスコンでもないが、なぜか自分より年下の女の子が集まる力(?)を持つ。彼女なしで童貞。家事万能。

身長は185cm。体重は73㎏。あまり筋肉質でない小太りな体がコンプレックス。

髪型は顔の輪郭に沿って丸型。ロン毛などではない。エロゲの主人公みたいな髪型でもない。髪色は黒。メガネをかけている。

メガネの下の顔は分からない。

顔は平均より少し下。だがそれ以外は超人的という、変わった人物である。



みなもと あおい

光司の実の妹で14歳の中学2年生。光司と同じく、両親と別居して暮らす。光司に対しては反発的である。家族の前では口が悪いが、友達などには普通の口調で話す。ソフトテニス部に所属。お菓子好き。

身長は148cm。体重38㎏。Aカップ。体系は標準。

髪型は基本的にショートヘアーをヘアピンでとめてある感じ。髪色はブラウン。

身体がやたら幼児体型であることに苛立ちを覚えている。



みなもと 若菜わかな

光司宅にやってきた源家の義妹。小学4年生の10歳。外国人とのハーフ。

光司の母の元夫との子供。基本無口である。移動するときには必ずうさぎのぬいぐるみを持ち歩く。基本光司になつく。

身長は138cm。体重は30㎏。AAAカップ。髪型はツインテール。髪色は金。もちろん地毛である。



いまのところはこんな感じ。後々設定追加する予定です。

次回はなにやら葵と若菜が…?

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