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3.子猫いませんか?

「先生、子猫はどんな子がいいのでしょう?」


 外に出る時は、ワタシのことは「サンドラ」ではなく「先生」と呼びなさいと言われた。そういうルールなのだそうだ。


「そうね、出来れば伝統的には黒猫がいいでしょうか。話をよく聞いてくれる優しい子が多いとされてますからね。ヘーゼルはどんな子と一緒になりたいですか?」

「まだ、よくわかりません」

「ふふふ。では先を急ぎましょう。こればっかりはヘーゼル、あなたの直感が頼りです。ですから、実際に子猫と会ってみないとなのですよ」

「はい」


 ちょっと浮かれていた私に、突如として不安が襲ってきた。


 サンドラと手袋が育った家には、猫がたくさん住んでいたので、サンドラとは幼い頃から一緒に育った仲なのだと、手袋から聞いていた。今の家には猫は住んでいない。手袋は使い魔なので猫扱いするなと言われた。


 私と一緒にいてくれる、使い魔になってくれる子猫……。思い浮かべようとしても、見当もつかない。もやもやした気持ちのまま、村へ着いてしまった。


「こんにちは、ナタリーさん。いいお天気ですね。紹介しておきますね。先日弟子入りしたヘーゼルです。ヘーゼル、こちらはいつもお世話になっているナタリーさんです。ご挨拶なさい」

「ヘーゼルと申します。よろしくお願いします」

「ヘーゼルちゃんね、わたしはナタリーよ。サンドラにはいつも、牛乳やチーズとかをお裾分けしているの。よろしくね。」


 ナタリーさんは一仕事終えて、ちょうど家に戻ってきたところだったらしい。少し日に焼けているが、柔和で朗らかな女性だ。


「それでサンドラ、今日はどんな用事なの?」 

「そうそう、子猫が欲しいのだけれど、いないかしら?」

「あー、ちょうど乳離れした子猫たちがいるけど、見てみる?」

「それは良いわね!」


 待望の子猫たちとの対面だ。私は少し緊張しながら、ナタリーさんのあとに続いた。

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