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家出の日 2003年3月2日

家出を覚悟したものの

頼る相手は

ゲイの風俗のスカウトマンという

「望月ハヤト」という人物だけ

騙される覚悟で向かう僕は。

東京芸大 声楽科の受験に落ちて

明日から浪人生として声楽を勉強するとなって

周りの大人は色々考えてくれてたけど

小心者の僕は自分から

声楽をやめたいと言い出せなかった。


ずっとメールでやり取りしてた

ゲイの売り専のスカウトマンだという

「望月ハヤト」という人とやり取りしてて

体を売ることで高収入で働けて

高田馬場で寮付きで働けると言われ


声楽に何も興味もなくなり

どうなっても良かったから

誰にも言わずに家出をすることに決めた。


所持金は5000円しかなくて

前日に

裏に住んでるお祖母ちゃんから

お金を貰おうとおねだりしたけど

今、手持ちのお金がないと言われた。


確か朝7時くらいだったと思う、


家出することと

探さないでほしいことを

メモ用紙に書いて


今持ってる折りたたみ携帯に挟んで

よく使ってた自転車のカゴに捨てた。


事前にコンビニで

プリペイド式の携帯を買ってて

このプリペイド携帯が

新しい人生を作るための連絡手段になった。


タクシー代をケチるため

何とか歩いて45分ほどかかる最寄りの駅まで歩いた。


「これから新しい人生を作っていけるんだ」


「親のレールで進む人生じゃない」


「自分の力ですべてを築いていけるんだ」


なんだか前向きな気持ちで

重いスーツケースを持って

田んぼ道を転がしてたのを覚えている。


駅に到着すると

同時に鈍行電車は来て

当時持ってたMDには

少しでも前向きになれるような曲を

めいいっぱい入れて

何度もリピートしては

高崎線から少しずつ

田園風景が見えなくなってく

群馬を後にした。


親と会えなくなることは

不思議と辛くはなくて


僕みたいなブサイクでも

体を売っていけるのだろうかという

不安が残り続ける。


「望月ハヤト」には

事前に写メールを送って

「君の見た目なら問題ない」と

言われたから大丈夫だろうと


何度も言い聞かせたが

不安と言い聞かせを反復するばかりである。


身長163cm

体重65kg

と比較的ぽっちゃりした見た目の

二重で童顔なほうではあるが

垢抜けない田舎臭い見た目な

箱入り息子な僕だからこそ

不安になるのは無理もない。


ゲイの世界は

色んなジャンルや趣味嗜好の人がいるからと

「望月ハヤト」も言っていたし


MDの曲を聴いては

なんとか信じることに専念をした。


最悪ホームレスに

なってもいいとも考えている。


少し悩み疲れて寝てしまったりで

ようやく昼ぐらいに

高田馬場に着いた。


電池切れにならないように切っていた

プリペイド携帯を起動したところ

高田馬場駅の7番出口で待ち合わせということで

初めての高田馬場を歩く


10分ほど迷ってなんとか到着すると

少しぽっちゃりした

ジーパンでシャツを羽織った

「望月ハヤト」がいた。


ハヤトは少し仰々しい表情をすると

「だいちくんだね?」と

僕に声をかけてくれて

事務所に向かうことに。


本当に体を売れるんだろうかと

緊張とか不安とかが混ざりつつ

面接へと向かうことになった。

事務所に着くとそこは

葉タバコの匂いが充満する

2LDKのマンションの一室


ぽっちゃり箱入り息子は

面接に受かることはあるのでしょうか。。

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